沖縄を代表するお酒といえば、泡盛。香りとコクが強く、個性ある味わいで、お酒好きな方の中にはファンが多いお酒です。
その一方で、あまりお酒が得意ではない方にとっては、少し敷居が高いイメージがあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、泡盛の美味しい飲み方を10個お伝えしていきます。「これから泡盛に挑戦してみたい!」「これまで以上に泡盛を楽しみたい!」という方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
1. 泡盛の美味しい飲み方10選
1-1. 水割り
泡盛に水と氷を入れる水割りは、本場・沖縄でもっともポピュラーな飲み方です。
水割りの場合、割水に加え、さらに氷からも水が解け出ることにより、アルコール度数をかなり低くすることができます。また、泡盛はもともと香りや風味が強いので、水で割っても風味が消えず、まろやかな味わいに変化するのです。
なお、水で割る場合、アルコール度数が25度の泡盛なら「泡盛5:水5」、30度なら「泡盛4:水6」、40度以上なら「泡盛3:水7」が目安と言われています。
とはいえ、これはあくまで目安に過ぎません。
割り水の割合は、自身の体調やお好みに合わせて調整してください。
1-2. オン・ザ・ロック
オン・ザ・ロックとは、ロックグラスに大きめの氷を入れて、その上から泡盛を注いで飲む飲み方のことを言います。
オン・ザ・ロックで飲むと、ひんやりとした喉越しと、泡盛ならではの香りや味わいが楽しめます。
また、時間が経つと氷から水が溶け出て泡盛と馴染み、味わいの変化が楽しめるのもロックの魅力のひとつです。
オン・ザ・ロックで泡盛を飲むときは、コンビニやスーパーなどで販売されているような氷を使うといいでしょう。そのような氷は水道水から作る氷に比べて純度が高いため、泡盛の風味が損なわれることなく楽しめるからです。
1-3. ストレート
ストレートとは泡盛に何も足すことなく飲む飲み方のこと。
泡盛の芳醇な香りや濃厚な味わい、長期熟成によって現れる個性などは、ストレートで味わうことで最もよくわかります。そのため、最も通好みの飲み方と言えるでしょう。
また、泡盛を飲むときに、最初のひとくちはストレートで飲んで味を確かめ、その泡盛に合った飲み方を考えてみるのもおすすめです。
1-4. お湯割り
泡盛をお湯で割るお湯割り。体がポカポカと温まるので、寒い日にはピッタリの飲み方です。
泡盛のお湯割りを作るときは、70~80度ほどの温度のお湯を使うようにしましょう。出来あがったお湯割りの温度が40度前後になることで、最も豊かな香りと旨味が楽しめるからです。
また、器に注ぐ順番としては、最初にお湯を入れ、そこに泡盛を注ぎ入れるのがおすすめです。そうすることで、泡盛の豊かな香りが湯気とともにふわっと漂い、泡盛の柔らかい味わいが一層楽しめるようになります。
1-5. シークヮーサー割り
泡盛の水割りに沖縄の特産であるシークヮーサー(和名:ヒラミレモン)を加えるシークヮーサー割り。
シークヮーサーだけで食べるとかなり酸っぱい印象を受けすが、泡盛に加えることで、泡盛がすっきりとした味わいになり、グッと飲みやすくなります。
沖縄県外ではシークヮーサーはあまり流通していませんが、沖縄料理屋や沖縄県内の居酒屋ではシークヮーサー果汁の入った小瓶がテーブルに置いてあることもあるので、見かけたらぜひ試してみてください。
1-6. ソーダ割り
泡盛の水割りの水の代わりに、ソーダを加えるソーダ割り。
シュワシュワとした喉越しに、爽やかな飲み口で、暑い日にもピッタリな飲み方です。
また、お好みでレモンやライム、ミントなどを加えれば清涼感が増し、カクテルのような感覚で楽しめるようになります。
ソーダ割りにすることで、泡盛が飲みやすい味わいになるため、泡盛初心者の方や、泡盛が苦手な方にもおすすめできる飲み方です。
1-7. パーシャルショット
パーシャルショットとは、泡盛のボトルを冷凍庫に入れ、キンキンに冷えた状態のものをショットグラスに注いで飲むという飲み方のこと。
通常、アルコールの凍る温度はマイナス114度であるため、一般的な家庭用の冷凍庫で泡盛が凍ってしまうことはないと考えられます。
ただし、アルコール度数が25%以下の泡盛を冷凍庫で冷やすと、シャリシャリのシャーベット状になってしまうため、古酒をはじめ、アルコール同数の高いもので試すのがおすすめです。
パーシャルショットで飲むと、泡盛のトロリとした濃厚な味わいが楽しめます。
1-8. カクテル
泡盛をベースに使ったカクテルも人気を集めています。
泡盛カクテルにもさまざまなものがありますが、代表的なものに、泡盛にミントの葉とガムシロップ炭酸水を加えた「泡盛モヒート」、泡盛にライムの果汁とトニックウォーターを加えた「泡盛トニック」などがあります。
1-9. 牛乳割り
意外かもしれませんが、泡盛を牛乳で割る牛乳割りは、沖縄では定番の飲み方として親しまれています。
牛乳で割ることで泡盛がまろやかな味わいになるため、泡盛初心者の方にもおすすめの飲み方です。
牛乳の他に、豆乳やカルピスなどで割る飲み方もあるようです。
1-10. コーヒー割り
泡盛をコーヒーで割るコーヒー割も、沖縄では有名で定番の飲み方となっています。
コーヒーで割ることで、泡盛がすっきりとした味わいになるのです。
また、コーヒーにミルクやガムシロップ、砂糖を入れることで、より飲みやすくなります。
泡盛の初心者の方にはもちろん、泡盛好きな方にも一度試していただきたい飲み方です。
2. 泡盛を一層楽しむための豆知識!
2-1. 泡盛とは?
泡盛とは沖縄の気候に合った黒麹を使用し、麹だけで造られた全麹仕込みの蒸留酒です。
麹はすべて米から造られるため、泡盛は米焼酎の一種とも言うこともできます。
泡盛の特徴は、芳醇な香りとキレのある濃厚な味わい。また、熟成によって独特の香りが生まれ、より深い味わいになると言われ、全量を3年以上熟成させたものに限り、「古酒(クース)」と表示することが認められています。
2-1. 泡盛の歴史
泡盛のルーツには諸説ありますが、15世紀には既に琉球(現在の沖縄県)で造られていた、日本最古の焼酎と考えられています。
また、泡盛は奉納品として、薩摩藩や江戸幕府にも献上されていたという記録が残されています。
第二次世界大戦では多くの酒造場が被害を受け、終戦後には原料の米も不足する状態で泡盛の製造が難しくなりましたが、沖縄県民の強い意志により泡盛は復興を成し遂げ、現在の泡盛の地位を築き上げたのでした。
2-2. 泡盛と焼酎の違い
泡盛と焼酎の違いは、原料となる米と麹菌、仕込み方法にあります。
以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。
原料となる米
焼酎と泡盛の違いの1つ目に、「原料となる米の違い」があります。
米焼酎を造るときに使われる米は、いわゆる日本の米(ジャポニカ米)ですが、泡盛には主にタイ米などのインディカ米が使われています。
現在は稲作技術が向上し、沖縄県でも稲作がおこなわれるようになりましたが、もともと沖縄県の気候風土は稲作に適していなかったため、外国から輸入したコメを使うのが定着したようです。
また、インディカ米はジャポニカ米に比べてさらさらした質感のため、米麹造り(黒麹菌を混ぜて糖化する行程)をするときに作業がしやすい、麹やもろみにしたときに温度管理がしやすいという利点があります。
また、インディカ米には糖質が多く含まれるため、アルコールの収穫量が多いというのも、泡盛造りにインディカ米が採用される理由のひとつです。
麹菌
焼酎と泡盛の違いの2つ目に、「麹菌の違い」があります。
麹菌とは、焼酎造りの工程において、原料となる穀類やイモ類のでんぷんを糖に変える菌のこと。焼酎のアルコールは、その糖を酵母が分解することで生じるのです。
焼酎造りに使われる麹菌には白麹、黄麹、黒麹の3種類があり、米焼酎には白麹を使用するのが主流である一方で、泡盛には黒麹が使用されます。
黒麹は大量のクエン酸を分泌させるため、雑菌の繁殖を強力に抑えることができるため、常に温暖で湿潤な沖縄県でも安全に泡盛造りができるようになるのです。
また、麹菌の種類は焼酎の味わいにも大きく影響を与えます。
白麹から造られる焼酎の場合、軽快でマイルド、穏やかでさわやかな味わいになるのに対し、黒麹から造られる焼酎は、芳醇でどっしりとしたコクのある、深みのある味わいになります。
泡盛の豊かな香りと風味は、この黒麹に由来するものとも言えるのです。
仕込み方法
焼酎と泡盛の違いの3つ目に、「仕込み方法の違い」があります。
米焼酎の場合、米麹を原料として発酵させる一次仕込みと、そこに水と米を加えて再び発酵させる二次仕込みをしてから蒸留します。
これが、焼酎造りで一般的な「二次仕込み」という製法です。
これに対し、泡盛の場合、原料となる米をすべて麹にして、一回の仕込みだけで蒸留します。
これが、泡盛特有の「全麹仕込み」という製法です。
この「全麹仕込み」は、沖縄の温暖湿潤な気候のもとでも、原料の腐敗を防げることから定着したと言われています。
沖縄では調味料としても使う
沖縄県では泡盛をお酒として楽しむだけでなく、調味料としても使っています。
その代表格が「コーレーグス」という、泡盛に島唐辛子を漬け込んだ調味料です。
沖縄そばやチャンプルーの薬味として、沖縄県では欠かすことの出来ない調味料として親しまれています。
まとめ
泡盛のおいしい飲み方を10個紹介しましたが、試してみたい飲み方は見つかりましたか?
これまでは泡盛が苦手だった方も、飲み方次第でとてもおいしく飲めるようになるかもしれません。
ぜひいろいろな飲み方で味わい、泡盛の魅力を開拓していってくださいね。
コーヒー割りは美味しい
試したことがない割り方が多く、今度試してみよう。
コーヒー割りは、いつも楽しんでますよ。
堀江貴文さんがYoutube配信されるときも、泡盛のコーヒー割りを飲んでましたね。