焼酎とスピリッツの違いとは?焼酎はスピリッツに含まれる?

缶チューハイの成分表などに、スピリッツと書いてあるのを見かけたことはありますでしょうか。

スピリッツとは、醸造酒を蒸留して作った蒸留酒のことです。

今回はスピリッツについて詳しくご紹介していきます。また、蒸留酒である焼酎との違いやリキュールとの違いについても解説していきますので、参考にしてみてください。

1.スピリッツとは?

スピリッツとは、ウォッカやジン、ラム、テキーラなどの蒸留酒のことです。蒸留酒全般を指す名称のことをいいます。詳しく見ていきましょう。

1-1.一般的には蒸留酒=スピリッツ

スピリッツとは一般的には、蒸留酒全般を指す言葉です。広い意味で捉えれば、ウイスキーやブランデー、焼酎などもこのカテゴリーに入りますが、通常はそれ以外を指します。

アルコール度数が高いことが多いですが、クセがなくすっきりとした味わいが特徴です。 スピリッツベースの缶チューハイは、甘みが少なく爽やかな風味に仕上がります。

スピリッツとは和訳すると”精神”という意味になります。なぜお酒をスピリッツと呼ぶようになったかというと、高温で熱して作られたものなので炎から誕生したお酒といわれるようになり、人間の魂にはたらきかけ、肉体を目覚めさせ、また活力を与えるものとなっているというのが理由だといわれています。

スピリッツが初めて歴史に登場するのは、今から3000年ほど前。その頃に蒸留器が発明され、2000年後にはスピリッツが作られるようになりました。

1-2.世界の4大スピリッツ

スピリッツの中でも、世界の4大スピリッツと言われているものがあります。ウォッカ、ジン、テキーラ、ラムの4つです。

では、どんな違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴をみていきましょう。

ウォッカ

ウォッカの原料には、大麦、小麦、トウモロコシなどの穀物の他に、ジャガイモなどのイモ類も使われています。この原料を発酵・蒸留させたあと、白樺の木の炭でろ過させたお酒です。

成分はほぼ水とエタノールで不純物をほとんど含まず、その味わいはとてもクリアなものが多く無味無臭が特徴。モスコミュールやコスモポリタンなどの有名カクテルのベースなどにも幅広く使われています。

原産国は、ロシアやスウェーデン、ポーランドなど、寒い国で造られていることも特徴。アルコール度数は90度を超えるような銘柄もありますが、一般的には40度前後と言われています。

ウォッカ

ジン

ジンの原料は、ベースであるスピリッツにハーブやスパイス、果実などを加えたボタニカルを数種類加えて、風味付けされたお酒です。

ボタニカルの種類や数は銘柄によって様々ですが、ジュニパーベリーは必須という決まりがあります。それ以外のボタニカルは何を使っても制限はありません。

アルコール度数はだいたい40〜50度となっています。

ボタニカルが使われていることにより、とても香り高く、ボタニカル特有のハーブのような華やかな香りが特徴。

ジンといえばカクテルのベースの王道です。香りはありますが、とてもドライな味わいで、ジントニックやマティーニなどが有名です。

ジントニック

テキーラ

テキーラは多肉植物であるアガベを主な原料とし、メキシコのみで生産されている樽熟成されたスピリッツです。メキシコでのみ生産が許されているお酒で、アガベを原料比の51%以上使用するという決まりがあります。

植物であるアガベ特有の少し青っぽい甘みがあるのが特徴で、それを活かしたカクテルが多く存在します。

テキーラのアルコール度数は35〜55度以内に定められており、ほとんどの銘柄が38〜40度ほどとなっています。

樽熟成されているところが多く、その期間により名称が定められており、ほぼ熟成なしはシルバー、2ヶ月以上になるとレポサド、1年以上になるとアネホと呼ばれています。

近年では、原料であるアガベを100%使用し造られた、プレミアムテキーラが日本でも注目されています。

テキーラ

ラム

ラムはサトウキビの搾りかす(糖蜜)を原料に造られ、長時間樽で熟成されたスピリッツです。

原料であるサトウキビ由来のほんのり甘みが現れているのが特徴。モヒートのベースとしてよく使われています。ラムのアルコール度数は一般的には40度前後ですが、中には75度以上になる銘柄も存在します。

ラムの産地は原料であるサトウキビの産地でもある場所で、キューバやジャマイカ、プエルトリコなどで造られています。

ラムは基本的には樽で熟成され造られていますが、その熟成期間は場所により異なり、短期間なものは無色透明なタイプで、長期間なものは茶色いタイプに分かれています。色や風味から、ホワイトラム(ライトラム)、ゴールドラム(ミディアムラム)、ダークラム(ヘビーラム)と3タイプ存在します。

ラム

2.日本の酒税法的枠組みでは、焼酎はスピリッツではない

では蒸留酒である焼酎は、スピリッツという枠組みなのでしょうか。

答えは、日本の酒税法的な枠組みによると、焼酎はスピリッツではありません。

日本の酒税法では、焼酎、ウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒には、独立した定義が定められており、焼酎はスピリッツからは除かれています。

酒税法から離れると、蒸留酒である焼酎はスピリッツと同じです。お酒を大きく分けると、蒸留酒、醸造酒、混成種の3種類になり、焼酎はスピリッツと同様の蒸留酒ということになります。

焼酎は酒税法上、あまり色をつけることができません。ほとんど無色透明なものが多く、世界ではホワイトスピリッツの中に含まれています。

3.スピリッツとリキュールの違い

スピリッツだけでなく、リキュールもカクテルのベースとしてよく使われていますが、違いは何でしょうか。

酒税法から見てみると、スピリッツは蒸留酒、リキュールは混成酒に分類されています。スピリッツはすべて蒸留酒ですが、リキュールの場合、醸造酒と蒸留酒、あるいはこの2種を混ぜて造られたものもあります。ですので、酒税法の中では混成酒ということになります。

4大スピリッツはそのまま飲むというよりも、カクテルのベースとして使われることがほとんどです。その際にリキュールを加えることで、美味しいカクテルが誕生します。リキュールはお酒に香草や果実などの風味をつけ、甘味や着色料などを入れて造られたお酒が多く、カクテルだけでなくお菓子作りにも使われることが多いです。

リキュール

まとめ

蒸留酒であるスピリッツについて詳しく紹介していきました。

酒税法では異なりますが、焼酎も大差なくスピリッツの中に含まれます。スピリッツやリキュールと同じく、焼酎もカクテルのベースとして楽しめるお酒です。焼酎は蔵元それぞれ味わいや風味が異なりますのでお気に入りの焼酎を探して、スピリッツのようにぜひオリジナルのカクテルを作って楽しんでみてください。

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