クセが少なくまろやかな味わいでたくさんの方が楽しめる高級焼酎。その高級焼酎ならではの風味は、一度飲むと虜になるという方が大勢いらっしゃいます。
桐箱に入っているものも多く、プレゼントや自分へのご褒美としてもおすすめしたいお酒です。
そんな高級焼酎ですが、何を選んだら良いのか迷うこともあるかと思います。
今回は美味しい高級焼酎を選ぶ際のポイントや、おすすめの高級焼酎を紹介します。購入する際にはぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
1.高級焼酎と普通の焼酎の違い
高級焼酎とはその名の通り普通の焼酎よりも価格が高い焼酎の事を言います。銘柄によってもその差は大きく、720mlで1万円以上する物もあります。また、価格だけでなく、手に入りにくい焼酎も高級焼酎といえます。
一般的に高級焼酎と呼ばれている物は、芋焼酎・麦焼酎・米焼酎などの「本格焼酎」といわれる種類です。
高級焼酎と呼ばれる本格焼酎は、一般的な焼酎に比べ、個性的で奥深い味わいや風味のものが多くなります。
芋焼酎の場合、使用している芋の風味がしっかりとうつり、フルーティーで甘みのある味わいになります。
麦焼酎の場合、チョコレートを感じさせるような麦らしい香ばしい風味がありながら、後味とてもスッキリとした味わいになり、長期熟成されたものはウイスキーやブランデーを思わせるものになっています。
米焼酎の場合、私たちにとても馴染みの深い味わいとなっており、お米の甘味と香りが最大の魅力です。
このように、高級焼酎である本格焼酎は、原料ならではの味わいが最大限に活かされており、銘柄によっても風味や味わいに違いがあります。
それぞれに個性があり、焼酎の奥深い味わいを堪能出来ることが、高級焼酎とされています。
2.高級焼酎の選び方
高級焼酎を選ぶ際のポイントの一つに、焼酎の種類を選ぶことが重要になってきます。
原材料は主に芋・米・麦になります。それぞれの特徴をご紹介します。
2-1.種類で選ぶ
芋焼酎
サツマイモを原料とし造られている芋焼酎。
ひとえにサツマイモと言ってもよく見かける食用のサツマイモではなく、「コガネセンガン」「シロユタカ」といった焼酎醸造用の品種があり、鹿児島県や宮崎県南部などの九州南部、東京都下の伊豆諸島がおもな産地です。
芋焼酎の特徴は、原料として使われるサツマイモそのものの糖度が高いため、甘味の強い重厚な香りが感じられます。
高級焼酎の中でも銘柄数は圧倒的に多いです。
米焼酎
米を原料として造られた米焼酎。
とにかくお米にこだわって造られる焼酎です。お米の甘味と味がしっかりと感じられ、本格焼酎の中でもスッキリとした味わいが特徴です。
原料が全く同じということもあり、日本酒と通ずる部分があるので日本酒好きの人は他の焼酎の種類に比べて好みかもしれません。日本酒にもあるフルーティーな味わいが米焼酎でも感じられます。また、日本酒を主として造っている酒蔵が米焼酎を造っているというケースも少なく有りません。
高級焼酎の入門としてもおすすめです。
麦焼酎
主に大麦を原料として造られている麦焼酎。
麦の香ばしい香りとクセがなく飲みやすい味わいが最大の魅力です。
麦焼酎の産地としては九州地方が有名で、長崎県の壱岐島や大分県などがその代表となっています。
麦の香ばしさを生かしチョコレートのような風味を持つ銘柄や、樽熟成を行いウイスキーやブランデーとも似た濃厚で甘くまろやかな琥珀色を持つ銘柄もあります。
ウイスキー好きの方には樽により長期熟成された麦焼酎がおすすめです。
3.おすすめの高級芋焼酎7選
まずはおすすめの高級芋焼酎を紹介します。
高級焼酎の中でも特に有名な銘柄である焼酎界の「3M」は、ぜひ覚えていただきたい焼酎です。森伊蔵、村尾、魔王の頭文字の”M”を取り、「3M」と呼ばれるようになりました。その3銘柄から順に紹介していきます。
3-1.森伊蔵 芋焼酎25度
鹿児島県垂水市にある森伊蔵酒造が手掛ける芋焼酎「森伊蔵」。
鹿児島産の有機栽培のサツマイモを原料とし、明治18年の創業当時から伝わる伝統的な「かめつぼ仕込み」という製法により造られています。地中に埋めたかめ壺で仕込むことによって、温度が一定に保たれ、麹の発酵に良い影響があり、焼酎の味わいがまろやかになるのです。
芋焼酎特有の臭みが無く、まろやかな味わいと旨味が特徴的。
熱狂的なファンの多い森伊蔵ですが、かつてのフランス大統領のジャック・シラク氏も森伊蔵の大ファンであったことで知られています。
(出典元:amazon)
3-2.村尾 25度
鹿児島県薩摩川内市に蔵を構える村尾酒造が手掛ける芋焼酎「村尾」。
「かめ壺仕込み」が採用されており、すべての工程が手造りで手間暇かけて造られています。
芋ならではの香ばしい香りに、さわやかな口当たり、ほのかな甘味とまろやかさのなかにもキレのよさを感じる深みのある味わいが特徴です。香りにも味わいにもしっかりと芋の風味が生きた、芋焼酎通をも唸らせる1本と言えるでしょう。
(出典元:amazon)
3-3.魔王 25度
鹿児島県錦江町に蔵を構える白玉醸造が手掛ける芋焼酎「魔王」。
蒸留する際は蒸留機内の圧力を下げて蒸留する「減圧蒸留」という製法を採用しています。圧力を下げることによって、蒸留する際の沸点が下がり、もろみに含まれる成分のうち、華やかな香りの成分が取り出しやすくなるのです。
このような製法から、『魔王』は蜜柑などの和柑橘を思わせるフルーティーで華やかな香りの感じられる、ソフトな飲み口で穏やかな味わいの焼酎に仕上がっています。
(出典元:amazon)
3-4.天使の誘惑
インパクト抜群なネーミングの芋焼酎、「天使の誘惑」。
「富乃宝山」や「吉兆宝山」などのラインナップで知られる、鹿児島県日置市の西酒造が手掛ける芋焼酎です。
芋焼酎の原酒を樫樽とシェリー樽に10年ほど貯蔵した焼酎で、薄い琥珀色をしています。
ブランデーを思わせる香りに、ほのかな甘みや厚みのある味わい、豊かなコク、後に残る上品な旨みが特徴的。
長い熟成によって育まれた味わいを存分に堪能することができる1本です。
焼酎以外にも洋酒を嗜む人へのプレゼントにおすすめ。
(出典元:西酒造株式会社)
3-5.爆弾ハナタレ
本格焼酎「中々」や「百年の孤独」で有名な、黒木本店(宮崎県)が造る44度の芋焼酎「爆弾ハナタレ」。
名前のハナタレは初垂れ(はなたれ)からきており、焼酎の蒸留過程において一番初めに蒸留されるごく一部の焼酎のことをいいます。最大の特徴はアルコール度数が高いこと。そのため強い香りを持っており、パイナップルやバナナのような華やかでフルーティーな味わいがとても心地よいです。
そしてはやりアルコール度数が高いことによる、まさに爆弾のようなインパクトがあり、キリッとした仕上がりとなっています。
焼酎通の方にぜひおすすめしたい一本です。
(出典元:黒木本店)
3-6.特別蒸留きりしま〈白〉
霧島酒造独自の贅沢な特別蒸留でつくりあげられた本格芋焼酎「特別蒸留きりしま〈白〉」。
穏やかなさつまいもの香りと柔らかな口当たり、すっきりとした後味が特徴。
焼酎ももちろん逸品ですが、注目して欲しいのはこのボトルです。重要無形文化財「白磁(はくじ)」保持者(人間国宝)の井上萬二氏が監修し、代表する手法のひとつ「渦文(うずもん)」をボトルにあしらわれている特別感溢れるものとなっています。
特別な方へのプレゼントにぜひおすすめしたい芋焼酎です。
(出典元:霧島酒造)
3-7.佐藤 黒麹
霧島連山のふもとに位置する佐藤酒造で造られた、”薩摩の風土”そのものの味わいである「佐藤」。
しっかりと熟成された芋の香ばしい香りと甘味が口の中いっぱいに広がりながらも、透明感があり滑らかな舌触りが特徴。
お湯割りにした時にはその熟成された芋の風味が存分に引出されるので、芋焼酎の良さをしみじみと味わいたい方にはぜひ飲んでいただきたい一本です。
(出典元:amazon)
4.おすすめの高級麦焼酎5選
4-1.百年の孤独 40度
百年の孤独は厳選された大麦と手造りの麹を原料とする、本格派の麦焼酎です。
特徴はその製法で伝統の技術により、ポットスチルによる単式蒸留方式で蒸留され、その後、ウイスキーのように樫の木の樽で3年から5年熟成させ、3年もの・4年もの・5年ものをブレンドしたものが「百年の孤独」として出荷されます。
まるでココナッツや香ばしい麦の風味があり、オークやシガーの香りとともに、上品で優しくい複雑な味わいが楽しめます。
とても飲みやすくウイスキー好きの方におすすめしたい1本です。
(出典元:amazon)
4-2.兼八
初めてでもどこか懐かしい普遍的な味わいの「兼八」。
流行に左右されることなく普遍的な味わいを追求する”四ツ谷酒造”の代表銘柄です。
焼酎造りにおいて、扱いが難しいとされるはだか麦を使用し、一度蒸留する量や冷却時の温度を細かく調整することで、いつまでも飽きのこない奥深い味わいとなっています。
はだか麦の香りがストレートに鼻に抜け、麦チョコのような余韻が長く残る味わいが特徴。チョコレートとの相性も良く、今までになかった特別な焼酎時間を楽しむことができます。
(出典元:amazon)
4-3.中々
宮崎県「黒木本店」で造られた麦焼酎のスタンダード「中々」。
麦本来の軽快な香りとすっきりとした飲み口の中に長く残る甘い余韻が特徴。しっかりとした麦の味わいとコクがありながらも、やさしい香りでとても飲みやすく、初心者から焼酎通の方まで美味しいと思わせる焼酎です。
より華やかな香りになる水割りかロックで、ぜひお楽しみ下さい。
(出典元:黒木本店)
4-4.千年の眠り
厳選した大麦を原料に蒸留後、樫樽で貯蔵し長期間熟成された本格的な古酒「千年の眠り」。
長期間熟成されることによって、焼酎独自のクセを極限まで取り除いています。特徴はアルコール度数40度と高いこと。少し強めですがさらりと飲めるように仕上がっています 。
樫樽の中で長期間原酒を眠らせたことにより、琥珀色で、麦焼酎とは思えない芳醇な香りと洋酒を思わせるような味わいとなっています。
(出典元:リカーズマスター)
4-5.松永安左ェ門翁 本格派麦焼酎 壱岐
長崎県壱岐市で、約500年もの歴史をもつ「麦焼酎 壱岐」。
麦焼酎は一般的に麦麹と麦が原料ですが、壱岐焼酎は米麹と麦が原料となっています。そのため、一般的な麦焼酎よりも米麹の甘みがあるのが特徴。ふっくらとした甘みと芳醇な香りが楽しめます。
米と麦の良いところを合わせているので、悪酔いしないのがうれしいポイントです。
(出典元:amazon)
5.おすすめの高級米焼酎5選
5-1.十四代
人気日本酒「十四代」を手掛ける高木酒造で造られた、日本ならではの純米焼酎「十四代」。
日本酒と同じように低温発酵させるため、すっきりとした中にもやわらかい吟醸酒のような味わいと後味キリっとした切れの良さが楽しめます。米本来の旨味と甘味がバランスよく醸しだされていて、素直に「ウマイ」と感じさせてくれる米焼酎です。
日本酒に近い米焼酎ですので、米焼酎初心者の方にもおすすめしたい一本です。
(出典元:amazon)
5-2.吟香鳥飼
熊本県にある焼酎蔵、鳥飼酒造で製造されている「吟香鳥飼」。
豊かな自然をたたえた草津川の近くで造られ、日本酒に近いようなフルーティーな豊かな風味が特徴。その香りはまるでトロピカルフルーツを連想させ、華やかな吟醸香を思わせてくれます。後味はキリッと辛味のある味わいに仕上がっており、甘い香りをしっかりとしめてくれる味わいが心地よさを感じさせてくれる一本です。
大吟醸酒(日本酒)に負けない吟醸香をゆっくりお楽しみ下さい。
(出典元:amazon)
5-3.白丘 米
2020年に発売60周年を迎えた、高橋酒造の主力商品「白丘 米」。
地元である人吉球磨を代表する、本格米焼酎の定番として親しまれています。スッキリとした米焼酎の代表的な焼酎です。上質な米のフルーティな香りと、軽いまろやかな口あたりが特徴。飲みやすく、飽きのこない美味しさです。
日本酒に近いというよりも、米焼酎のありのままの味わいを楽しみたい方におすすめしたい一本です。
(出典元:amazon)
5-4.野うさぎの走り
伝統製法で醸す豊かな味が口の中を走り抜ける「野うさぎの走り」。
蔵の中で長期熟成させた米焼酎の古酒です。キレとコクが抜群で、甘みとナッツのような香ばしい澄んだ香りが特徴。舌触りはきめ細やかでのどごしが良く、飲めば飲むほど味わい深さが増していく1本です。
水割りでは、よりナッツフレーバーが顕著に感じられ、優しい口当たりながらも、複雑な風味。お湯割りでは、旨味が豊かに広がり、複雑なナッツの風味との一体感のある味わいが楽しめます。
いつもの焼酎とはまた違った味を求めている方におすすめです。
(出典元:黒木本店)
5-5.獺祭 焼酎
日本酒で有名な獺祭を手掛ける旭酒造で造られた本格米焼酎「獺祭 焼酎」。
日本酒の獺祭の酒粕を使用しているため、上品な吟醸香が楽しめる希少な米焼酎です。日本酒のような香りと、フルーティーな香りや甘みをダイレクトに感じられるのが特徴。
獺祭の香りがとても際立つため、ぜひ日本酒と飲み比べをしていただきたい一本です。プレゼントに贈る際は、獺祭の日本酒とのセットもおすすめです。
(出典元:旭酒造)
まとめ
おすすめの高級焼酎を紹介しました。
原料によっても全く風味の違う本格焼酎は、蔵元それぞれの良さが引き立っており、それぞれが特別感のあるお酒です。
自分の好きな味わいの焼酎を探したり、焼酎好きの方にプレゼントしたりして、ぜひ楽しんでみてください。