芋焼酎の本場、鹿児島で造られる人気の芋焼酎15選

芋焼酎といえば鹿児島というイメージがあると思います。

鹿児島県本土は火山灰の土壌でサツマイモの生産が盛んで、芋焼酎の大生産地です。

今回はそんな鹿児島で造られた人気の芋焼酎をご紹介します。

1.芋焼酎が鹿児島に多い理由

1-1.鹿児島のさつまいも生産量は日本一

鹿児島県の姶良(あいら)火山からの火砕流でできたシラス台地は水はけがよく、有機物が少なくやせた土地という特徴をもっているため、農作物や稲作には厳しい環境とされています。

農作物にとっては厳しい鹿児島の土壌ですが、さつまいもは温暖な気候、水はけの良い土壌を好み、火砕流でできた鹿児島の火山灰土壌はそういった条件が揃っているため、さつまいもの栽培にはとても適しているのです。

そのような背景から、現在でも鹿児島のさつまいも生産量は日本一となっています。

1-2.鹿児島は焼酎蔵の数も日本一

さつまいもの生産量が日本一ということもあり、鹿児島にある焼酎蔵の数は100軒以上とこちらも日本一の数を誇ります。

そして、鹿児島にあるたくさんの焼酎蔵から生まれる芋焼酎の銘柄数はなんと2,000以上あると言われていますが、どの焼酎も各蔵が腕によりをかけた自信作で、同じ味わいの焼酎というのはこの世に一つとしてありません。

2.芋焼酎を選ぶ上でのポイント

芋焼酎の中でも当然個性というものがあり、味わいの違いがあります。

使用しているさつまいもの品種によっても違いは生まれるものですが、芋焼酎を選ぶ上でのポイントは主に「使われている麹」と「蒸留方法」です。それぞれ見ていきましょう。

2-1.使われている麹

焼酎に使われている麹は「白麹」「黒麹」「黄麹」の3つ。使われている麹によって味わいに違いが生まれます。

白麹

黒麹の突然変異から生まれた麹菌です。白麹で造られた焼酎は軽快でマイルド、キレがあり爽やかな焼酎になります。

黒麹

黒麹は泡盛にも使われている麹菌です。黒麹が使われている焼酎は芳醇な香りと、どっしりとしたコクと旨味が特徴となります。

黄麹

黒麹が一般的に使われるようになるまでは、日本酒にも使われている黄麹が焼酎でもメインで使われていました。

焼酎造りにおいて、クエン酸を作らないという難点があり、黒麹や白麹の登場によって、使われる機会は非常に減りましたが、近年この黄麹を取り入れる蔵もでてきています。

黄麹で造られた焼酎は日本酒のような吟醸香があり、淡麗で爽快な味わいとなります。

2-2.蒸留方法

蒸留方法によっても味わいに違いは生まれます。「常圧蒸留」と「減圧蒸留」の味わいの違いを見てみましょう。

常圧蒸溜

常圧蒸留で造られた焼酎は、原料の味わいや旨味がしっかりと残った飲みごたえのある焼酎となります。芋焼酎であれば芋の味わいやクセを感じる焼酎となるので、芋焼酎の芋らしさが好きな方にはおすすめです。

減圧蒸留

減圧蒸留は常圧蒸留とは逆にクセや雑味が少なく、クリアでスッキリとした味わいになるのが特徴です。

芋焼酎の場合は芋臭さが常圧蒸留のお酒と比べて少ないので、あまり焼酎を飲み慣れていない方には減圧蒸留で造られた焼酎がおすすめです。

3.鹿児島で造られる人気の芋焼酎15選

3-1.白玉の露

「魔王」を醸す白玉醸造の代表銘柄「白玉の露」。

地元大隅産サツマイモ”黄金千貫”を原料と白麹で造られた焼酎で、やさしい芋の香りとまろやかでキレのよい飲み口です。芋焼酎はやはり芋らしい焼酎が一番!という方にオススメの1本です。

ロック、ストレートで芋焼酎の味わいを思う存分にご堪能いただけます。

白玉の露

(出典元:amazon

3-2.さつま大海

鹿屋市にある芋焼酎蔵、大海酒造の代表銘柄「さつま大海」。

大海酒造といえばくじらボトルを思い浮かべる方もおられますが、さつま大海は地元の人が毎日の晩酌に選ぶ、白麹・常圧蒸留のレギュラー酒です。毎日飲んでも飲み飽きしないキレのある味わいが特徴。

ロックや水割りももちろん美味しいですが、お湯割りが最適です。

さつま大海

(出典元:大海酒造株式会社

3-3.一番雫

「さつま大海」とともに地元の人から愛されている「一番雫」。

こちらは地元である鹿児島県鹿屋の契約農家が栽培した”ベニオトメ”というさつまいもを使用しており、減圧蒸留で造られフルーティーでやさしい香りと軽やかな味わいが特徴。

淡麗ですっきりとして飲みやすく、しっかりと冷やしたロックがおすすめです。

一番雫

(出典元:大海酒造株式会社

3-4.ハイカラさんの黒麹造り

明治3年に創業された岩川醸造が造り出す「ハイカラさんの黒麹造り」。

こちらは明治の時代が生んだ本格芋焼酎の傑作です。黒麹を使用し、常圧蒸留と減圧蒸留の2種をブレンドして造られています。

安納芋の心地よい甘い香りとスッキリとした味わいは、ロックやストレートでさらに良さが引き立ちます。

ハイカラさんの黒麹造り

(出典元:岩川醸造株式会社

3-5.華奴(はなやっこ)

「侍士の門」で知られる太久保酒造の代表銘柄「華奴」。

わずか4人で焼酎造りを行なっている蔵元で、さつまいも一つ一つ手作業で丁寧に下処理を行っており、水も志布志の名水”御前の水”を使用するというこだわりです。

甕壷仕込みで丹念に仕上げ、風味や甘みを押さえ気味にすっきりと飲みやすく、その繊細さが引き立つお湯割りがオススメ。

華奴(はなやっこ)

(出典元:焼酎のひご屋

3-6.さつま志布志湾

全国的に流通量が少なく希少な逸品「さつま志布志湾」。

地元の人に愛され続け、鹿児島県内でもほとんど出回っておらず、見かけた際にはぜひ試していただきたい芋焼酎です。

先人たちより受け継いだ伝統の技術を用いて丁寧に仕込んだ焼酎を、芳醇でまろやかな香りとさっぱりとキレのある味わいは一度飲むと虜になってしまいます。ぐびぐびといけるロックがオススメです。

さつま志布志湾

(出典元:amazon

3-7.大金の露

明治29年創業の伝統のある焼酎蔵、新平酒造で生まれた「大金の露」。

地元産のサツマイモ”黄金千貫”を原料に、手揉みでつくった白麹を用いて、甕壺に仕込んで醸し造られています。

クセのない仕上がりになっており飲みやすく、でもしっかりとしたつくりで、後味には芋の余韻がしっかりと残ります。

食中酒としてもおすすめで、ロックや水割りでぐびぐびといただけます。

大金の露

(出典元:楽天市場

3-8.さつま白若潮

「究極の日常酒とは何か」を突き詰める若潮酒造の逸品「さつま白若潮」。

太陽に育まれた地元の恵みから生まれたサツマイモ”黄金千貫”を100%使用し、華やかな香りとスッキリとした口当たり、最後には甘い余韻が感じられます。

ロックや水割り、お湯割り、炭酸割り、その日の気分によって自由に楽しみたい芋焼酎です。

さつま白若潮

(出典元:yahooショッピング

3-9.黒伊佐錦

鹿児島のスタンダードブランド「黒伊佐錦」。

伝統的な黒麹を使用し、本格焼酎における黒麹ブームの先駆けとなった芋焼酎です。

昭和62年に発売されて以来、地元鹿児島で永く愛され続けており、今でもトップクラスの人気を誇っています。

黒麹特有のやわらかな甘みと深いコクが、お湯割りで飲むとさらに引き立ち絶品です。

黒伊佐錦

(出典元:大口酒造株式会社

3-10.玉露

「焼酎業界の最高峰」と命名された中村酒造の代表銘柄「玉露」。

サツマイモは”黄金千貫”、水は”霧島山系の伏流水”を使用し、白麹で醸されています。スッキリとした口当たりですが甘味もしっかりと感じられ、深みのある味わいに仕上がっており、飲み飽きしない芋焼酎です。

白麹らしいまろやかさが引き立つお湯割りがオススメ。

玉露

(出典元:楽天市場

3-11.さつま島美人

鹿児島県の最北端にある長島町で生まれた「さつま島美人」。

長島町の五つの蔵元(宮内酒造・宮乃露酒造・長山酒造・杉本酒造・南洲酒造)の焼酎をブレンドし、サツマイモ本来の深い味わいとまろやかな甘み、飽きのこない上品な余韻が醸し出されています。

島(世)の男性にいつまでも愛されるようにという願いを込めて命名された芋焼酎です。

さつま島美人

(出典元:長島研醸有限会社

3-12.小鶴黄麹

新鮮な黄金千貫と黄麹が合わさりフルーティさを醸し出す本格芋焼酎「小鶴黄麹」。

黄麹は白麹・黒麹と比較すると扱いが難しく手間がかかりますが、高品質で安定的に生産出来るようになった黄麹芋焼酎の代表銘柄です。

黄麹特有の果実のようなフルーティな香りは小鶴ならでは。とろとろの甘みとキレのよい後味を楽しむならお湯割りで、ふんわりとした優しい香りを楽しむならロックがおすすめです。

小鶴黄麹

(出典元:小正醸造公式オンラインショップ

3-13.さくらじま

本坊酒造が造り出す桜の花のような香しい本格焼酎「さくらじま」。

南薩摩産のサツマイモ”黄金千貫”と本坊酒造独自の酵母から生まれた、フルーティで甘く華やかな香りと雑味のない旨みは、一口飲んだら虜となってしまいます。

香りの余韻とともに深い味わいが楽しめ、ロック、水割り、お湯割りと何にでも合います。

さくらじま

(出典元:本坊酒造株式会社

3-14.天文館

万人受けする爽快な味わい「天文館」。

鹿児島の老舗蔵元である宇都酒造の「金峰」と並ぶ代表銘柄です。

仕込み時に低温発酵することにより、淡麗でスッキリとした味わいに。軽やかな香りと独特な甘味が特徴で、ロックや水割りで飲むとさらに飲みやすくなります。もちろん炭酸割りも美味しくいただけます。

天文館

(出典元:焼酎のひご屋

3-15.知覧武家屋敷(ちらんぶけやしき)

地元南九州市の厳選した”黄金千貫”を、白麹で仕込んだ知覧醸造の代表銘柄「知覧武家屋敷」。

上質で原料の特徴が存分に生きており、やわらかい旨味があります。心地よいやわらかな芋の甘みで飲み飽きしない味わいは、食中酒にもぴったり。ロックも良いですが、お湯割りも美味しくいただけます。

知覧武家屋敷(ちらんぶけやしき)

(出典元:知覧醸造

 

まとめ

鹿児島で有名な美味しい芋焼酎を紹介しました。

芋焼酎にもそれぞれの味わいがあり、飲み比べをしても楽しく美味しくいただけます。

見かけた際にはぜひ試してみてください。

焼酎でぇた
投稿を作成しました 74

コメントを残す

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る