焼酎は賞味期限・消費期限がない!未開封なら十年、開封後なら1年を目処に飲みきろう

宅飲みではポピュラーなお酒である焼酎。お土産などで高級銘柄の焼酎をいただく人も多いことでしょう。

しかし、せっかくの上質な焼酎も賞味期限や消費期限が気になり、じっくり味わえないことがあります。実は焼酎には賞味期限も消費期限もありません。かといって保存方法を間違うと味が劣化してしまいます。

そこで本記事では焼酎に賞味期限・消費期限がない理由や、開封後に劣化させない方法をお伝えします。記事を読むだけで焼酎をおいしくいただけるようになるので、ぜひ参考にしてください。

焼酎などの蒸留酒に賞味期限・消費期限はありません

賞味期限と消費期限の違い

はじめに食料品の賞味期限と消費期限の違いについて説明します。よく混同されることがありますが、2つの期限はまったく別物です。

賞味期限とは未開封の状態でおいしく飲んだり、食べたりできる期限のこと。仮に期限を過ぎてしまっても飲めない、食べられないとは限りません。

消費期限とは未開封の状態で安全に口にできる期限です。期限を過ぎてしまうと腐敗などが生じて口にしたときの健康リスクが高まります。

この2つの期限を守ることで、食料品を安全においしくいただくことができるのです。

蒸留酒とは?

焼酎はお酒の中でも蒸留酒というジャンルに属します。

蒸留酒とは原料を発酵させて作った醸造酒を加熱、発生した蒸気からアルコール分を抽出、再び液体に戻して作ったお酒のことです。蒸気から特定の成分を抽出することを蒸留と呼びます。

焼酎以外の蒸留酒といえばウォッカやテキーラが一般的。これらの蒸留酒には賞味期限も消費期限もありません。

焼酎に消費期限が無い理由はアルコール濃度

焼酎に消費期限がない理由はアルコール濃度が高く、蒸留で作ったお酒であるからです。

アルコールは消毒にも使われるように濃度が高ければ雑菌が生き延びることができません。また、蒸留の過程でエサとなる不純物が取り除かれるので、雑菌が繁殖できないのです。

そのため、基本的に焼酎はいたみづらいと言われています。

ラベルに書かれた日付は瓶詰めした日付

焼酎のラベルに日付が書かれていることがあります。これは瓶詰めした日付を記載したものです。

よくラベルに書かれた日付を消費期限と誤解されることがあります。しかし、瓶詰めした日付のため、確実に購入日より過去の日付です。

お店に消費期限が切れた焼酎が置いてあるわけではないので、注意しましょう。

開封前の焼酎なら十年後でも大丈夫と言われている(風味は落ちる)

未開封なら十年前の焼酎でも飲めると言われている

焼酎に消費期限がないとはいっても、具体的な目安がないと不安になることでしょう。

開封前の焼酎はよほど雑な管理をしていないかぎりは数十年前の品でも飲めると言われています。単純にキッチンの収納スペースに置いてあるだけのものはまず安心です。

未開封でも焼酎の中に浮遊物が出ることがある

焼酎は買ったばかりのものでも中に白い浮遊物があることがあります。これは原料に含まれる油分が低気温などで凝縮されたものです。

油分はうまみ成分でもあるので、体に害はありません。不純物がまぎれ込んでいるわけではないので、安心して飲みましょう。

開封後は1年を目処に、早めに飲み切るのが良い◎

長くとも1年以内に飲み切るのが良い

焼酎は開封後も消費期限はありません。しかし、安全面のことを考えるならば、長くとも1年以内に飲み切るのが目安です。

開封後は何らかのタイミングでホコリなどの異物が混入してしまうことが考えられます。長く放置しておくことで、瓶にカビなどが生じることもあるでしょう。

消費期限がないとはいっても、管理状態によって品質が左右されることを覚えておいてください。

消費期限は無いと言われているが、風味は落ちてしまう

焼酎は正しく保存していても、開封後はなるべく早めに飲み切るのがおすすめです。焼酎は開封してしまうと、どうしても空気に触れる時間が長くなるため、徐々に味や風味が低下していきます。

焼酎本来の味わいを楽しむのであれば、計画的に飲みましょう。

開封後に劣化させない保存方法

日光に当てない

焼酎を含め、お酒は日の当たる場所で保存しないのが基本です。日光に当たると焼酎が劣化する原因となってしまいます。

焼酎は茶色や黒のボトルで売られていることが多いですが、これは日光をさえぎるための工夫です。焼酎はくれぐれも窓際などの日の当たる場所に置かないようにしましょう。

冷暗所などで温度・湿度を一定にする

焼酎は冷暗所で温度・湿度を一定に保って保存するのが理想的です。冷暗所とは日光が当たらず、最低でも気温30度以下の場所とされています。

とくに注意が必要なのはキッチンの家電周辺。電子レンジなどの家電が近くにあると気温が変化しやすいので、焼酎の劣化につながってしまいます。

収納スペースのことも考えると、キッチンの戸棚や押し入れで保存するのがいいでしょう。ただし、湿度が高すぎるとカビが生じることがあるので、注意してください。

空気に触れさせず、匂いの強いものの近くに置かない

焼酎は空気に触れつづけると品質が低下してしまいます。開封後はキャップをしっかり閉めて、中身が空気に触れないようにしましょう。

もし、キャップをなくしてしまった場合はサランラップを注ぎ口にかぶせ、輪ゴムなどでしっかり封をしてください。

また、匂いの強いものと一緒に保存すると焼酎の香りが低下してしまうことがあります。よくあるケースが収納スペースの問題で自宅で作っている漬物などと一緒に保存することです。

焼酎はなるべく漬物や調味料と距離を離して保存しましょう。

ワインセラーがベスト

可能であればワインセラー、日本酒セラーのような温度と湿度を管理できる場所で焼酎を保存するのが理想です。とくに焼酎を長く保存するのであればベストといえるでしょう。

最近のワインセラー、日本酒セラーは焼酎を含めた幅広い種類のお酒に対応したものがあります。予算に余裕があれば検討してみてはいかがでしょうか。

味が落ちていないかの2つのチェックポイント

見た目の変化

焼酎のボトルを光にかざしたときに底に白っぽいものがたまっていると、品質が劣化している可能性があります。

これは「おり」という焼酎の成分が固まったものです。飲んでも問題はありませんが、味や風味が落ちているかもしれません。お客さんに振るまうのであれば、事前にチェックしたほうがいいでしょう。

においの変化

焼酎が劣化すると、鼻をツンと刺すような独特の刺激臭を放ちます。これは焼酎の成分が酸化してしまったことによる臭いです。

焼酎のにおいをかいだときに嫌な感じがしたら、飲むのを避けたほうがいいでしょう。

古い焼酎は料理酒として使える

古い焼酎や中途半端に余った焼酎は料理酒として使うことができます。焼酎には肉の臭み除去、肉を柔らかくする効果があると言われており、下味や煮込み用の出汁にいれるのがおすすめです。

また、天ぷらの衣にいれると、アルコールの揮発性(きはつせい)によってサクサクの食感が生まれます。この他にもさまざまな使い方が考えられるので、料理好きの人はアレンジしてみるといいでしょう。

まとめ

焼酎に消費期限がないことや、焼酎の保存方法について紹介してきました。

記念にもらった焼酎や思い入れのある焼酎はできれば特別な日に飲みたいですよね。

焼酎は正しく保存すれば、いつまでもおいしく飲めるお酒です。ぜひ、本記事を参考に焼酎を楽しんでみてください。

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