焼酎に使われる鹿児島生まれの酒器「黒ぢょか(黒千代香)」とは?使い方のポイントなどを解説!

焼酎に使われる鹿児島生まれの酒器「黒ぢょか(黒千代香)」とは?使い方のポイントなどを解説!

みなさんは焼酎を飲む際に使われている黒い酒器をご存知でしょうか?

これは黒ぢょか(黒千代香)と呼ばれる、鹿児島を代表とする伝統酒器です。

焼酎の熱燗にする際や焼酎の前割りに使われたりと焼酎通から人気があります。

今回はそんな黒ぢょかについて詳しく解説していきます。

1.黒ぢょか(黒千代香)とは?

1-1.黒ぢょかは鹿児島生まれの焼酎用酒器

黒ぢょかの「ちょか(千代香)」とは、焼酎の産地である鹿児島に伝わる焼酎専用の陶磁器の土瓶のことです。

伝統工芸品である400年の歴史を持つ薩摩焼のなかでも、大衆向けに作られた黒薩摩(黒もん)のちょかは、黒ぢょかと呼ばれ、古くから焼酎の熱燗用として広く親しまれてきました。

1-2.黒ぢょかの起源や名前の由来

沖縄の泡盛用に使われていた酒器「酎家(ちゅうかぁ)」に似ていることから、琉球王朝時代の沖縄から伝わったという説がありますが、詳しい起源は不明です。それほど昔から今の鹿児島である薩摩を中心に古くから使われてきました。

名前の由来には様々な説があり、注ぎ口がイノシシの牙に似ていることから「猪牙(ちょか)」と呼ばれ始めたことや、中国でお酒を入れられていた甕が「酒罐(チュウクワン)」からきているなど、諸説があります。

1-3.ぢょかの種類

ぢょかにはたくさんの種類があります。中でも黒焼きのものを「黒ぢょか」と呼んだりと、他にも用途別に名前が使いわけられていました。

鉄製の湯沸かしを「かなぢょか」、お湯を沸かす土瓶を「茶ぢょか」、薬を飲む急須を「薬ぢょか」と呼んで区別していました。焼酎に使う黒ぢょかの事を「焼酎ぢょか」と呼ばれている時代もあったそう。

黒ぢょか

2.黒ぢょかの特徴

鹿児島県を代表する伝統酒器、黒ぢょか(黒千代香)は陶芸家が土をこねて成形し、窯でていねいに焼き上げたこだわりの逸品です。

真っ黒でそろばんの玉のような平べったい形をしており、取ってと注ぎ口がついています。

昔は黒ぢょかに焼酎を入れ、暖炉裏や火鉢に置いて直接温めて飲んでいました。現代では石油ストーブの上に置いたり、キャンドルを使える黒ぢょかが発売されています。

人肌の温かさを保ち焼酎の香りを閉じ込めたまま楽しむことができます。

黒ぢょか

3.黒ぢょかの使い方

3-1.黒ぢょかはとろ火で温めるのが基本

黒ぢょかを使用する際には、強火ではなく、必ずとろ火でじっくりゆっくりと温めることが大切になります。

火鉢や七輪、石油ストーブの上に乗せて温めることがおすすめです。

ガスコンロは火力が強すぎてしまい、黒ぢょかが割れてしまう原因になるので直火には十分に注意してください。

黒ぢょかの中には、直火禁止のものがありますので、使用する際には必ず確認してください。

3-2.黒ぢょかは使用後も洗わない

黒ぢょかのお手入れは、飲み終わったら洗わずそのまま乾燥させるだけ。洗わずそのままにすることによって、黒ぢょかの表面の無数にある小さい穴に焼酎の旨味や香りが入り込み、使えば使うほど焼酎の味がまろやかになります。

また、洗剤やタワシでゴシゴシと洗うこともタブーです。

濡れたままにしておくと臭いやカビの原因にもなるので、使用後は蓋を開け、しっかりと自然乾燥させてから保管してください。

3-3.使用前に水気があったら必ず拭き取る

使用する際の注意点ですが、黒ぢょかの表面や底面に水滴がついている場合には、火にかける前に必ず完全に拭き取ってから使いましょう。

表面が濡れたまま火にかけたり、まだ熱いうちに冷たい水を入れたりすることにより、急激な温度変化に対応できずヒビ割れしてしまうこともあります。これは火の強さは関係なく、弱火にしているから大丈夫ということではないので、少しでも濡れている場合には必ず完全に拭き取ることが大切です。

黒ぢょか

4.黒ぢょかで焼酎の燗酒を楽しもう

4-1.焼酎の燗酒は「前割り」がおすすめ

黒ぢょかで熱燗を作る際には、通常の水割りでも良いのですが、前割りした焼酎を使う事がおすすめです。

前割りとはあらかじめ焼酎を水で割って数日寝かせておくこと。前割りを使う事により、焼酎の風味が更に増しマイルドで飲みやすい焼酎となります。

前割り焼酎の作り方

前割り焼酎の作り方ですが、好みの割合いで焼酎と水を混ぜ合わせ、最低1日、できれば2〜3日置いておけば出来上がりです。

容器は空の瓶やペットボトルなど何を使ってもOKです。容器ごと冷蔵庫に入れてください。

4-2.温める温度は人肌程度に

黒ぢょかで焼酎を温める際には、温めすぎず人肌程度の温度が最適です。

温めすぎると焼酎の風味が飛んでしまいます。そのため人肌程度である約36〜37度前後が理想です。とろ火でも火にかけすぎないようにしましょう。

温度調節が難しい場合には、黒ぢょかを直接火にかけなくても、焼酎を湯煎で温めてから黒ぢょかに移すという方法もおすすめです。鍋にお湯を沸かし、徳利などに入れた焼酎をお湯につけて人肌に温め、焼酎を黒ぢょかに移したら完成です。

黒ぢょか

まとめ

黒ぢょかの魅力について詳しく解説していきました。

普段飲んでいる焼酎の熱燗を、黒ぢょかを使用して飲む事により、更に贅沢な焼酎時間を楽しめること間違いなし。

デザインも様々あるため、自分好みの黒ぢょかを見つけて楽しんでみてくださいね。

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