芋焼酎の原料に”ジョイホワイト”という品種のサツマイモがあります。これは芋焼酎の原料用に開発されたサツマイモで、仕上がりはフルーティーでさっぱりとしていることから、芋焼酎に飲みなれていない方からも人気があります。
今回はそんなジョイホワイトで造られた芋焼酎の魅力について詳しく解説していきます。
おすすめの銘柄も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
1.ジョイホワイトはどんなさつまいも?
1-1.ジョイホワイトとは
ジョイホワイトは、1994年に焼酎用に誕生した比較的新しいサツマイモの品種です。その見た目は個性があり、白色の外皮と白色の身が特徴。ホクホク系の甘さ控えめなサツマイモなため、料理用としては向いていませんが、焼酎にするとフルーティーな味わいに変化します。
他のサツマイモに比べて貯蔵性にも優れており、害虫に強いなどのメリットもあります。
1-2.ジョイホワイトは芋焼酎の原料に適したさつまいも
芋焼酎の原料でメジャーな黄金千貫よりもアルコールの元となるデンプン価が高く、収穫量も多いことから、焼酎の原料に適しているといえます。
焼酎にすると淡麗な酒質でありながらもフルーティーな香りになる特徴があります。芋焼酎の独特の癖が少なく、飲みやすいため、芋焼酎初心者の方や女性の方からも支持を得ています。
蒸しても固いなど仕込みが難しいため、現在では扱っている蔵元は少なくなってきていますが、ジョイホワイトで造られた芋焼酎ファンが後を絶たず、各蔵元が麹の種類や製法などを工夫して、それぞれ個性豊かな美味しい芋焼酎が造られています。
2.ジョイホワイトで造られた芋焼酎おすすめ6選
焼酎用に開発されたでんぷん量の多いフルーティーな香りの新品種ジョイホワイト。その魅力の虜となった造り手たちが、蔵元それぞれの個性を出しながら、ジョイホワイトを使った芋焼酎を日々造り続けています。
2-1.蔵ねかせ かまわぬ
原酒切れのため休売しており、3年ぶりに復活した「蔵ねかせ かまわぬ」。
原料であるジョイホワイトに米は”ひのひかり”を使用し黒麹で仕込んで出来た原酒を、蔵で3年間寝かし造られた芋焼酎です。原酒は度数を調整せず、アルコール度数約39度の状態のままで寝かせることにより、ジョイホワイトらしい香りと優しいコクが最大限に引き出されています。
おすすめはロックですが、度数が高いため、お好みで水割りやお湯割りにしてお楽しみください。
(出典元:焼酎のひご屋)
2-2.海王
クジラボトルで有名な芋焼酎を生み出した大海酒造が造る「海王」。
地元鹿屋の契約農家が育てた新鮮なジョイホワイトと国産米、垂水の天然ビフォアクロレラ温泉水”寿鶴”を使用し黒麹で仕込んでいます。減圧蒸留で造ることにより、芋焼酎独特の香りやクセをさらに抑え、サツマイモの甘みとコクがしっかり感じられる味わいに仕上がっています。
その味わいを最大限に感じられるロックがおすすめ。地元鹿屋ではお湯割りも人気があります。
(出典元:大海酒造)
2-3.利八 ジョイホワイト
ジョイホワイトのフルーティーさがしっかりと感じられる「利八 ジョイホワイト」。
ジョイホワイトと国産米を原料に、黒麹で仕込まれ、伝統的な甕壷を用いて貯蔵され造られています。昔ながらの常圧蒸留で造られており、芋焼酎を感じながらも原料であるジョイホワイトのフルーティーさも兼ね備えた飲みやすい芋焼酎です。
そのフルーティーな香りをしっかりと感じられるお湯割りがおすすめ。
(出典元:焼酎のひご屋)
2-4.あくね日和
毎年異なる酒質で造られる少量生産の限定品「あくね日和」。
生産地である阿久根の地では、色々な品種のサツマイモが栽培されており、気候によって毎年個性のある芋が生産されています。杜氏のその時のひらめきで芋を選び、原酒をブレンドして新しい味を見つけ、毎年異なる酒質となっています。
2020年版のあくね日和は、黒糖のような濃厚な甘みと香り成分が高かった、ジョイホワイトとハマコマチを合わせて造られました。
おすすめはロックやソーダ割り。レモンなどの柑橘類を添えてもまた違った味わいが楽しめます。
(出典元:焼酎のひご屋)
2-5.百姓百作 農林46号
さつまいもの品種ごとに仕込まれる”百姓百作シリーズ”の一つ、「百姓百作 農林46号」。
ジョイホワイトの認定番号である「農林46号」が名前の由来となっています。フルーティーな風味のあるジョイホワイトを白麹で醸しだすことにより、喉越し爽やかなスッキリとした味わいと果実を連想させるような香りに仕上がっています。
さらに爽やかな味わいが楽しめるソーダ割りもおすすめですが、お湯割りでさらに果実感のある香りをご堪能ください。
(出典元:くるみや)
2-6.白燦(はくざん)
白金酒造が造る3000本限定生産品「白燦(はくざん)」。
商品名である「白燦」とは、輝く鮮やかな白という意味。皮や身が白でお馴染みのジョイホワイトを原料に、白金酒造おなじみの製法”磨き芋仕込み”でさつま芋の良い部分だけを使用して仕込まれました。ジョイホワイトが醸し出す華やかな香りと、奥深く引き締まった味わいが特徴。
コクのある奥深い味わいをしっかりと感じられるロックやストレートでお楽しみください。
(出典元:焼酎のひご屋)
まとめ
ジョイホワイトで造られる芋焼酎について紹介しました。
フルーティーな香りと淡麗なその味わいは、これまでの芋焼酎とも一味違ったジョイホワイトならではの飲みやすい魅力があります。
見かけた際にはぜひ一度お手に取ってお楽しみください。