鹿児島県霧島市にある創業130年以上の歴史を誇る中村酒造場。この焼酎蔵で仕込まれる「なかむら」は、創業以来受け継がれた伝統の手造り製法・甕壺仕込みにこだわって造られています。その深い味わいは焼酎ファンの間で人気となり、プレミアム焼酎としてなかなか入手できないレアな銘柄です。
今回は、この焼酎「なかむら」について詳しくご紹介します。
この記事の目次
1. 「なかむら」とは
「なかむら」は、伝統的な手造り製法・甕壺(かめつぼ)仕込みの本格焼酎で、上品な香りと味わい、余韻が特徴です。
「なかむら」は、製法だけでなく原料にもこだわっていて、芋は海抜500mの牧之原台地の地元農家と契約、掘りたての新鮮なものを使用しています。また、麹となる米は「カルゲン農法」によって作られた鹿児島の米、ヒノヒカリを使用して、手造り製法にて仕込んでいます。カルゲン農法とは、活火山地帯である鹿児島の土壌に不足しているカルシウムやマグネシウムを補う特殊な農法。
「なかむら」のラベルには、芋、米、麹それぞれの生産者の名前まで記載されていて、原料へのこだわりようがわかります。
手造り製法で仕込まれるため生産量が少なく、市場にあまり出回ることがなく入手困難なレアな焼酎と言われてます。
2. 蔵元・産地
2-1.なかむらを造る中村酒造場のある場所
焼酎「なかむら」を造っているのは、鹿児島県霧島市にある有限会社中村酒造場です。霧島市は、鹿児島県の中央部に位置していて、霧島錦江湾国立公園として日本で初めて国立公園に指定された霧島連山の壮大な景色が美しい地域。その麓に広がる国分平野の田園地帯に有限会社中村酒造場はあります。
2-2.中村酒造場の代表銘柄
有限会社中村酒造場では、「なかむら」の他に、「玉露(ぎょくろ)」「玉露 甕仙人(ぎょくろかめせんにん)」「上野原(うえのはら)」といった銘柄の焼酎を、創業以来受け継がれた純手造りの製法で仕込んでいます。
「なかむら」以外の銘柄についても、特徴を紹介します。
玉露
「玉露(ぎょくろ)」は、有限会社中村酒造場を代表する銘柄です。創業当時は、「たまつゆ」と読んでいましたが、鹿児島の特産であるお茶の中で、最高峰の味わいと言われる玉露にちなんで命名されました。手造りならではの優しい甘みと、力強い芋の香りが特徴です。
「玉露」には、「玉露 白」「玉露 黒」「玉露 本甕仕込」「玉露 本甕仕込原酒」といったラインナップがあります。白麹で仕込まれた「玉露 白」は、中村酒造場の原点となる銘柄で、力強い芋の香りが特徴です。また、黒麴で仕込んだ「玉露 黒」は、トロッとした円みのある味わいで、ラベルには創業当時から使われている煉瓦蔵のイラストが描かれています。
(出典元:紀乃島屋)
玉露甕仙人
「玉露甕仙人」は、中村酒造場の5代目中村敏治が初めて造ったオリジナルの銘柄です。香ばしく優しい味わいから仙人も甕の中の焼酎の良い匂いに誘われて、ついつい飲んでしまいたくなるような焼酎という意味で名づけられました。ブルーの瓶に詰められた「玉露甕仙人ブルーボトル」は、宮崎県小林市の契約農家が栽培する小金千貫のみを原料とした数量限定商品です。
(出典元:中村酒造場)
上野原
「上野原」は、原料や水にこだわり、徹底した品質管理の元で生まれたこだわりの焼酎です。白麹と黒麹の融合した深みのある味わいが特徴です。鹿児島県霧島市国分にある縄文早期(9500年前)の竪穴式住居跡「上野原遺跡」から命名された縄文ロマンあふれる銘柄です。
(出典元:中村酒造場)
3. 「なかむら」の歴史
有限会社中村酒造場の創業は明治21(1888)年。初代の中村金助が鹿児島県国分市(現霧島市)で、焼酎造りを始めて、現在の5代目中村敏治まで130年以上も続く老舗の焼酎蔵です。
焼酎造りの命ともいうべき麹造りを行うのは、焼酎の本場九州にも三蔵しかないといわれる石造りの麹室です。
1つ1つ規格が異なる和甕や石造りの冷却槽といった、昔ながらの道具を使い、昔ながらの手造りの製法にこだわって有限会社中村酒造場では、「ならむら」などの焼酎を造っています。
4. 購入方法
有限会社中村酒造場には、公式のホームページがありますが、インターネット通販は行われていません。また、蔵の見学や製造の様子の見学は、電話で事前に問い合わせると対応してくれますが、蔵での焼酎の販売は行っていません。
問い合わせると取引のある近くの酒販店を紹介してくれますので、確認してみましょう。
http://nakamurashuzoujo.com/liquor/nakamura/
当蔵では、インターネット販売や当蔵での直接的な販売は行っておりません。 お近くの酒販店をご紹介致しますので、お気軽にお電話でお問い合わせ下さい。
5. 評判
「なかむら」は、上品な香りと味わい、余韻が特徴の焼酎で、芋本来の香りと甘みを感じることができます。
お湯割で飲むと甘味や香りが増して美味しく飲めますが、ストレート、お湯割、水割り、ロックとどんな飲み方にもよく合うので、気分によって飲み分けるのも楽しいでしょう。
楽天市場のレビューでは次のようなコメントがありました。参考にしてみてくださいね。
この焼酎は森伊蔵にも匹敵する美味しい焼酎です。
芋なのに芋らしくない芋焼酎で飲みやすいし美味しかったので主人にも飲ませると「芋焼酎はダメだったが飲みやすくて美味しい!」と言って飲んでいました!
この銘柄は以前に飲んで美味しかったので選びました。芋の香りがしっかりとしますが飲みやすい焼酎だと思います。
フワッとした柔らかい口当たりかな?クワッとくる感じが少なくて、飲みやすいと思いました。ロックでいつも飲んでいますが、好きな人はストレートでも美味しくいただけるのではないでしょうか?
はじめて「なかむら」を飲みました。焼酎とは思えない上品な日本酒のような味覚です。高級な香水のような感じで,お湯割りにしたとき,抑え目なアルコールの香りがほのかにただよい,大衆向けというより,高級料亭で味わう感覚です。ラベルは手が込んでおり珍しいので,中身が空き次第,瓶は記念においておく予定です。
まとめ
伝統的な手造り製法と甕壺仕込みで造られる中村酒造場のプレミアム焼酎「なかむら」は、上品な香りと味わい、余韻が特徴で、芋焼酎独特の香りが苦手という人でも飲める焼酎です。手間ひまかけた手造りで造られるため、生産量あまり多くなく、入手困難なレアな焼酎ですが機会があればぜひ飲んでみてください。