素材の魅力を生かす、究極の甲類焼酎「キンミヤ」を解説

国内の甲類焼酎のなかでも最高峰の品質を誇る亀甲宮焼酎、通称「キンミヤ」。甲類を代表する焼酎なので、1度は目にした方も多いのではないでしょうか。

実はキンミヤの7割は東京で販売されています。

なぜ東京で人気なの?他の甲類焼酎と何が違うの?

今回はそんなキンミヤについて解説していきます。

1.亀甲宮焼酎、通称「キンミヤ」とは

三重県の宮﨑本店が製造している「亀甲宮(キッコーミヤ)焼酎」。

そのラベルには金色の亀甲の中に、同じく金色で「宮」の文字が描かれていることから「キンミヤ」として愛されている焼酎です。ホッピーやサワーのベースとして幅広く使われています。

1-1. 亀甲宮焼酎の特徴

甲類焼酎のなかでも確立された高い人気を誇っている「キンミヤ」。一体どのような焼酎なのでしょうか。

まずはキンミヤの特徴について調べてみましょう。

1)亀甲宮焼酎の原料

キンミヤも他の甲類焼酎と同様に、さとうきび由来の糖蜜を原料としています。

原材料が同じなので、実のところ他の甲類焼酎と味の違いがほとんどありません。では何が他の甲類焼酎と違うのでしょうか。その答えは次に解説する仕込み水にあります。

2)仕込み水

味は他の甲類焼酎とあまり変わりがありませんが、キンミヤは三重県の鈴鹿山の軟水を使用しています。この仕込み水は際立って粒子が細かい「超軟水」です。ミネラル分がほとんど入っていないため、スッキリとしながらも、まろやかな舌触りとほのかな甘みを感じさせます。仕込み水に使用しているこの天然水こそが、キンミヤのおいしさを決める大きな特徴なのです。

1-2.亀甲宮焼酎の味わい

では、キンミヤの味わいはどうなのでしょうか。

キンミヤは鈴鹿山の軟水を使用することでまろやかな口当たりとなり、他の甲類焼酎より原料の雑味やアルコールのエグみが少ない焼酎です。そのため、ホッピーやサワーのベースとして根強く支持されています。

また、乙類焼酎は米や麦などを原料とし、「単式蒸留」で1~2回しか蒸留しないので原料の風味が残りますが、甲類焼酎は「連続式蒸留」で何回も蒸留するため原料の風味は残らず、クリアでほぼ無味無臭の味わいとなるのです。

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎-

2. 蔵元・産地

キンミヤは三重県の創業170年余りの歴史をもつ「宮﨑本店」が製造しています。宮﨑本店は酒造りに適した鈴鹿山系の豊かな伏流水が流れる地域にある老舗です。宮﨑本店が所有する黒壁の蔵を含めた6つの棟は、平成8年に国の文化財建造物に登録されています。

宮﨑本店の創業は1846年で、みりんなどの醸造の蔵から始まりました。今では8000坪にもなる蔵を所有し、キンミヤの他にも日本酒や本格焼酎など、多くのラインナップを製造しています。

そんな宮﨑本店で製造されている焼酎をいくつかご紹介します。

くろみや

宮﨑本店が造る、本格麦焼酎。

減圧式蒸留と常圧式蒸留の原酒をブレンドすることで、芳醇で深みのある味わいに仕上げました。アルコール度数は25度で、原材料は麦と麦麹を使用しています。

くろみや

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎

久寿

久寿(くす)は大麦を原料とした本格麦焼酎で、原酒を3年以上も樽で熟成させています。芳醇な香りと深みのあるまろやかさで、琥珀色をした焼酎です。モンドセレクション2021では3年連続、最高金賞を受賞しています。

久寿

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎

時乃刻印

宮﨑本店が手掛ける本格米焼酎。原材料は米と米麹を使用し、樫樽のなかで3年以上貯蔵しています。スッキリとした味わいながらも柔らかな喉ごしで、米の旨味が広がる優しい飲み心地です。こちらもモンドセレクション2021で3年連続最高金賞を受賞しています。ロック、水割り、お湯割りなどでどうぞ。

時乃刻印

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎

白髭

国内でも珍しい「ごぼう焼酎」の白髭(しらひげ)。ごぼう焼酎はごぼうの香りが非常に強いため、トウモロコシから造られた焼酎を加えることで香味の調和を実現しました。乾燥、破砕した生のごぼうを原料とし、ごぼうの風味が生きた芳しい香りと素朴な味わいが特徴です。

白髭

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎

亀甲宮粕取焼酎

清酒の大吟醸粕を原料とした数量限定の本格焼酎。度数は25度で、吟醸特有のフルーティーな香りと味わいが特徴です。ラベルもレトロな雰囲気を演出し、専用の化粧箱に入っているので高級感が漂います。

亀甲宮粕取焼酎

(出典元:宮﨑本店-宮の雪・キンミヤ焼酎

3. 亀甲宮焼酎の歴史

明治時代、宮﨑本店がある楠町には焼酎の蔵元が30軒以上ひしめき合っていましたが、時代の移り変わりと共に多くの蔵元が廃業・倒産。そのほとんどを宮﨑本店が吸収合併して受け継いできました。宮﨑本店の歴史のなかで、人情と蔵元魂を実感させる有名な実話が残っています。

1923年、9月1日に発生した「関東大震災」。当時、3代目社長の宮﨑 由太郎はこの震災で壊滅的な打撃をうけた東京の酒屋にいち早く駆け付けます。同業者が取引先の代金回収に駆け回る中で、由太郎は無償で支援物資を提供しました。この対応は当時としては異例なことで、東京の多くの酒屋は宮﨑本店に救われたと言います。その恩義から東京の酒屋はキンミヤ焼酎を多く仕入れるようになったのです。

そんな宮﨑本店のDNAは受け継がれ、1995年に発生した阪神淡路大震災でも発揮されます。当時の社員達は宮﨑社長が命じるでもなく、自ら酒の仕込み水をタンクに積み、被災地に届けました。

4. 購入方法

キンミヤはスーパーや大型リカーショップなどで購入することが出来ます。

通販サイトのAmazonや楽天市場でも販売されているのでチェックしてみてください。価格も楽天市場で720mlの瓶が約650円程度と大変リーズナブルです。この安さも人気の1つかもしれません。

また、宮﨑本店のHPにある公式ネットショップでは、アルコールの度数や容量が選べたり、化粧箱入りのものなどラインナップが豊富です。単品やケースで購入することも可能なので、お好みのキンミヤを見つけてくださいね。

5. 評判

Amazonのカスタマーレビューをご紹介します。参考にしてください。

 

“なにこれ、うまい。ほかの甲類の焼酎とくらべて格段に飲みやすい。棘がないというかエグみがないという感じ。次回からはパックを買って詰め替えかな”

“とにかく飲み口が柔らかく、文字通り何にでも合います。甲類特有の鼻に突くようなアルコール臭がなく、25度でも濃いめでグイグイ飲めてしまいます”

“ホッピーにはやはりこれですね!”

“色々試しましたがレモンサワー作るならこれ。生レモンの風味を邪魔せず美味しいレモンサワーを作ることが出来る。控えめに言って最高”

“今や定番の割酒となっておりますが、夏はアイスボックスにそのままキンミヤを入れて飲むのが非常に美味しいです”

“甲類焼酎では1番美味しいと思う。割ってよしロックでよし、万能です”

(出典元:Amazon【宮﨑本店 キッコーミヤ焼酎(焼酎 25度 720ml)】

 

まとめ

東京の下町で愛されてきた「キンミヤ」。関東大震災で繰り広げられた人情と蔵元魂が、現在までの人気を支えてきたことを知りました。さらに軟水の仕込み水で造るその味は、ホッピーやサワーのベースとして相性がよく万能です。暑い夏の日には凍らせた「シャリキン」も楽しめるので、ぜひお好みの割り方で楽しんでみてはいかがでしょうか。

焼酎でぇた
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