焼酎の中でもすっきりと飲みやすいのが麦焼酎です。とはいえ様々な銘柄がありすぎて、初めて麦焼酎を飲むという人は何を選べばいいのかわからないということもあるでしょう。麦焼酎の定番はやはり九州で作られているものになりますが、それでも絞りきれないものです。
ということで今回は、麦焼酎の概要を紹介するとともに、おすすめの商品をピックアップして紹介していくので、チェックしてみてください。それぞれの製品の特徴について触れているので、気になる商品がきっと見つかるはずです!
この記事の目次
麦焼酎とは
焼酎には芋と麦という種類がありますが、麦焼酎というのはその名の通り麦を原料にして作られているものです。麦焼酎の原料として使われているのは、「二条大麦」というもの。これは明治時代の初めにヨーロッパから輸入された麦の品種で、同じく麦を原料とするビールにも使われています。
日本で昔から育てられている「六条大麦」という品種もありますが、二条大麦に比べるとでんぷんの量が少なめです。でんぷんの量が多い方がお酒づくりに適しているということで、麦焼酎にもビールにも二条大麦が使用されています。
麦を使用している麦焼酎は、パンを焼いた時のような香ばしい香りなどが特徴的です。そのような風味を楽しむことも、麦焼酎の醍醐味と言えます。
麦焼酎の祖、「壱岐焼酎」とは
壱岐焼酎というのは、大麦を2/3、米麹を1/3の割合で配合している焼酎のことです。元々は長崎県の玄界灘にある壱岐島というところで作られていたことから、この名前が付いています。この地域で江戸時代に年貢を納めさせていた平戸藩は、年貢を米で納付させていたため、麦は対象外だったのです。そのため各家庭では麦を使って自分で麦焼酎を作っていました。
良質な地下水を擁し、年中温暖で過ごしやすい気候の壱岐島は、焼酎づくりにはぴったりなのです。昔から作られてるものではありますが、近年ではさらに改良が加えられ、蒸留方法などにこだわっている蔵元もあります。そのため、壱岐焼酎はどんどん進化し続けているのです。
麦焼酎の麹の違いも影響する
麦焼酎に使われるのは、麦だけではありません。麹の風味もまた、麦焼酎の魅力を上げる一つの要因となっています。麦焼酎には米麹を使っているものが一般的ですが、壱岐焼酎の中には大麦に麹菌を培養させて作った麦麹というものを使用しているものもあります。
米麹を使用して作った製品は、まろやかで柔らかい口当たりが特徴です。対して麦麹を使った焼酎は、すっきりとしていて飲みやすいのがポイントと言えます。
どちらの麹を使っているかで味わいもガラッと変わるので、自分の好みに合わせて選んでみると良いでしょう。
おすすめの麦焼酎トップ11
ここまで麦焼酎の特徴について紹介してきましたが、実際にどんなものを選んだらいいのかわからないということもあるでしょう。そこでここからは、おすすめの麦焼酎をピックアップして紹介するので、チェックしてみてください。
第1位:百年の孤独 40°【黒木本店】(宮崎県)
明治18年に創業した黒木本店から販売されているこちらのお酒は、「幻の麦焼酎」とも呼ばれるほど希少価値の高いものです。オークや麦の香ばしい香りを感じることができる上に、しっかりと熟成されているので濃く深い味わいが特徴的となっています。
ボトルパッケージもシンプルながら高級感があり、プレゼントにもおすすめです。水割りにすると風味が緩和されて優しい味わいになりますし、コクのある味わいを楽しみたいという場合にはお湯割にしてみましょう。
第2位:克 樫樽貯蔵無濾過麦 25°【東酒造】(鹿児島県)
こちらは、鹿児島県にある東酒造で作られている焼酎です。焼酎に人生をかけた巨匠「前村貞夫」氏が手がけている本格派の焼酎で、麦の特性や風味を生かして作られています。樫樽と新樽、そして古樽で熟成されているのが大きなポイント。口当たりが柔らかく飲みやすいので、焼酎をあまり飲んだことがないという人にもおすすめです。
樫樽で熟成されたこともあり、フルーティーな香りも大きな特徴となっています。無ろ過で作られているので余計な風味が追加されることなく、麦本来の香りを楽しむことができるのです。ストレートやロックで飲んでみて、風味を変えたくなったら水割りなど他の飲み方も試してみると良いでしょう。
第3位:極上閻魔 25°【老松酒造】(大分県)
極上閻魔は、熟成に5年前後かけた原酒と、25年以上も樽で熟成させた原酒をブレンドして製造しています。寛政元年創業の老舗「若松酒造」が手がけており、老舗酒造だからこそ要所要所にこだわりを持って作られているのがポイントです。
口に含むとまず、芳醇な樽の香りが広がり、柔らかい風味を楽しむことができます。飲み込んだ後にも口の中にはふわっと優しい香りが残り、その余韻も魅力の一つです。風味が強いので食後酒としてじっくりと味わうのがおすすめです。
第4位:由布之郷 25°【小野酒造】(大分県)
鮮やかなグリーンのボトルが目を引くこちらの焼酎は、明治39年創業の老舗酒造・小野酒造が販売しています。酒造の地元・大分県由布市の裸麦を厳選して、そこに黒麹を追加して蒸留して作られています。
ビスケットのような香ばしい香りを感じることができるとともに、熟成されているだけあって重厚感やコクも楽しむことができます。風味が豊かなのでどんな料理とも相性が良く、どんな飲み方でも良いのですが、お湯割などにするとより香りを楽めるのでおすすめです。
第5位:大河の一滴 25°【雲海酒造】(宮崎県)
壮大でロマンのある名前の通り、この焼酎は旨味とコクが魅力です。長年じっくりと熟成されているので風味もしっかりしており、焼酎好きの人にはたまらない一品となっています。作っているのは宮崎県宮崎市にある雲海酒造。四季折々の自然を楽しむことができる場所なので、その時その時の自然の恵みを活かして焼酎づくりをしているのがポイントです。
飲み方としては、オンザロックで風味をダイレクトに感じるのがおすすめ。焼酎が苦手な人は水割りにするとすっきりと飲みやすくなります。冷やして飲むと口いっぱいに風味を感じることができるので、おすすめです。
第6位:駒 25°【柳田酒造】(宮崎県)
柳田酒造というのは、100年以上もの歴史を持つ老舗の酒造です。そんな柳田酒造が作っているのは、今は代表銘柄ともなっている「駒」という麦焼酎。製造に関わった故・柳田藤治さんは、東京農業大学醸造学科の名誉教授であり、数多くの杜氏を育てたことでも知られています。
九州産の二条大麦を使用しているこちらの焼酎は、低温蒸留やろ過で作られているのがポイント。香ばしい香りとフルーティーな香りですっきりと飲みやすいのが魅力です。あまり普段は焼酎を飲まないという人でも、美味しく楽しむことができます。
第7位:時を越えて 25° 麦 【オガタマ酒造】(鹿児島県)
芋焼酎で知られる「時を越えて」ですが、実は麦焼酎も販売されています。地元で育てられた良質の麦を原材料に使用しており、柔らかくもエッジの効いた風味に仕上がりに。特徴として、100%麦のみで作られています。
麦本来の香りと深みのある味わいが特徴で、風味にはキレがあるので飽きずに楽しむことができるのも嬉しいポイントです。すっきりとしているのでどんな料理とも相性が良く、合わせやすいのも大きなメリットです。
第8位:壱岐スーパーゴールド 22°【玄海酒造】(長崎県)
壱岐焼酎を作っている酒造としては抜群の知名度を誇る玄海酒造が生み出すこの焼酎は、主力製品の「むぎ焼酎壱岐」をホワイトオークの樽に入れて熟成させています。きれいな琥珀色のお酒は、芳醇で華やかで高級感のある香りや味を楽しむことができます。深みのある味わいを楽しむためには、オンザロックやストレートなど、シンプルな飲み方がおすすめです。
第9位:天の刻印 25°【佐藤焼酎製造場】(宮崎県)
100年以上の歴史を持つ佐藤焼酎製造場で作られるこちらの焼酎は、長年のノウハウを生かしながらじっくりと醸造されて作り出されています。
口当たりは柔らかく、すっきりとしているので焼酎の中でも非常に飲みやすいのが大きなメリットです。またキレもよく、どんな食品ともよく合います。麦焼酎を初めて飲むという人にもおすすめの商品です。すっきりとした味わいですが麦の風味も際立つので、ロックや水割りで飲むと美味しさを存分に味わうことができます。
第10位:吾空 25°【喜多屋】(福岡県)
江戸時代の末期に創業し、実に200年以上もの歴史を持つ喜田屋では、じっくりと熟成させて焼酎が作られています。厳選した大麦を原料に使用し、水は伏流水を使用。樽の中に入れて3年以上熟成させているので、伸びがあって上品な香りと、深いコクを堪能することができます。
JAL国際線でも採用されている焼酎であり、注目度も高い製品です。熟成された深い風味を楽しむためには、ストレートで飲むのがおすすめです。
第11位:高千穂 零 25°【高千穂酒造】(宮崎県)
こちらの酒造では焼酎づくり一筋で長年営業しています。黒麹を100%使用して作り上げた原酒を3年以上も熟成させています。そこに阿蘇の天然水を加えて割っていますが、あえて少しクセを残して仕上げています。
香ばしい香りやなめらかな口当たり、また個性のある味わいが魅力の1本です。風味豊かで特徴のある味わいなので、ロックや水割りでその風味を楽しみましょう。
まとめ
今回は、麦焼酎の魅力とおすすめの製品について紹介してきました。100年以上の歴史を持つ酒造が製造しているものが多く、どれも深みとコクを感じることができるものばかりで焼酎好きにはたまりません。
麦焼酎はロックやストレートで楽しむのがおすすめですが、初心者の人は水割りなどにすると飲みやすくなります。自分のお気に入りの焼酎を見つけて好きな飲み方を研究し、焼酎ライフを楽しみましょう!