焼酎には様々な飲み方・割り方で楽しめるお酒であり、ストレートや水割り、お湯割りなどその楽しみ方はさまざま。
そのなかでも、もっとも人気の高い飲み方のひとつが水割り。焼酎の水割りはこれから暑くなる季節にもピッタリな飲み方なのではないでしょうか。そこで、この記事では、焼酎の水割りについて、アルコール度数やカロリー、作り方などを含めて詳しく解説していきたいと思います。
焼酎の水割りを本格的に楽しみたいという方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
1. 焼酎の水割りは 焼酎6:水4がオススメ
焼酎を手軽に楽しめる飲み方として広く浸透している水割り。氷を入れる水割りの場合は、割水に加え、氷からも水が解け出ることにより、焼酎のアルコール度数はかなり低くなります。そのため、あまり水を多く入れすぎてしまうと、肝心な焼酎の風味が薄れてしまうことがあるでしょう。
それを踏まえたうえで、焼酎と水の理想的な割合は「焼酎6:水4」と言われます。通称、「ロクヨン」とも呼ばれる割り方です。とはいえ、もちろん人それぞれ好みもありますし、アルコールへの耐性にも個人差があります。また、その日の体調や気分によって、味の感じ方が変わってくることもあるでしょう。
そこで、まずは「ロクヨン」で試し、「濃い」と感じれば水を、「薄い」と感じれば焼酎の割合を増やしてみるのがおすすめです。なお、氷を入れている場合、氷が解けると薄まってくるので、最初は「ちょっと濃いかな」と思うくらいで丁度いいでしょう。
水割りで飲むのがおすすめの焼酎や場面
焼酎にもさまざまなテイストのものがありますが、水割りは芳醇で濃厚な味わいの焼酎から軽やかな味わいの焼酎まで、さまざまなテイストの焼酎に向く飲み方と言われます。そのため、芋や麦などの原料にかかわらず、ほとんどの焼酎は水割りで楽しむことができるのです。
また、アルコール度数が低くなる水割りは、あまり濃いお酒を飲みたくないときや、飲み会の席ですぐに酔いたくないなどというときにもおすすめ。ほかにも、少し疲れがたまっているときや寝不足気味の時など、身体を労わりたいたいときにもピッタリの飲み方と言えるでしょう。
2. 水割りにしたときのカロリー/アルコール度数は?
次は、焼酎を水割りにしたときのカロリーやアルコール度数を見ていきましょう。水の割合が多いほど、当然カロリーやアルコール度数は低くなりますが、焼酎そのものの味わいはかなり薄まってしまいます。とはいえ、健康や美容の観点からは、カロリーやアルコール度数も気になるところ。ぜひ下記の表を参考に、あなたの理想の割合を見つけてください。
2-1. アルコール度数・カロリーの早見表
25度の本格焼酎で、コップ一杯(200ml )の水割りを作ったときの数値です。
比率(焼酎:水) | 2 : 8 | 4:6 | 5 : 5 | 6:4 |
アルコール度数 | 5% | 10% | 12.5% | 15% |
カロリー | 56.8 Kcal | 113.6 Kcal | 142 Kcal | 170 Kcal |
25度の焼酎を「ロクヨン」にした場合、そのアルコール度数は15度と、日本酒と同程度の度数になります。これよりも焼酎の割合が少ない「焼酎5:水5」の場合、アルコール度数は12.5%と、軽めのワインと同程度の度数です。
2-2.焼酎のカロリーについて
焼酎のカロリーが意外に高くて驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、焼酎の場合、ほかのお酒に比べて太りにくいお酒といえるのです。
焼酎は原料を蒸留して造られる「蒸留酒」に分類されます。この「蒸留酒」には、ビールや日本酒などの「醸造酒」に含まれる糖質が含まれません。そのため、焼酎のカロリーはすべてアルコール由来のカロリーになります。アルコール由来のカロリーは「エンプティー・カロリー」とも呼ばれるのですが、熱として分解されやすく、体に蓄積されにくいため、それ自体では太りにくいと言われているのです。
ただし、油断はできません。アルコール由来のカロリーが優先的にエネルギー源として利用されるかわりに、食事からとったカロリーが利用されるのは後回しになってしまうからです。そのため、食事からとったカロリーがエネルギー源に変換されずに、脂肪として体内に蓄積されやすくなってしまうのです。そのため、健康の観点からだけでなく、美容の観点からも、やはり飲む量はほどほどにとどめておくのがベスト。
なお、ストレートやロックに比べて酒量を抑えやすい水割りは、ダイエットにも適した飲み方と言えるでしょう。
3. 美味しい水割りの作り方
次は、美味しい水割りの作り方をご紹介します。「焼酎と水を混ぜるだけでしょ?」とお感じになるかもしれませんが、実は美味しい水割りを作るにはコツがあるのです。ワンランク上の水割りを楽しむためには、ぜひ押さえておきましょう。
- グラスを氷に入れる
- 焼酎をグラスに注ぐ
- 水をゆっくりと注ぎ入れ、軽くステアする
氷を入れるかについては好みにもよりますが、氷を入れた方が適度な冷たさをキープすることができます。また、清涼感も増し、よりスッキリとした味わいが楽しめるようになります。
水割りを作るときの最大のポイントは、水ではなく焼酎を先にグラスに入れて、後から水をゆっくりと注ぎ入れること。こうすることで、焼酎よりも比重の重い水が下へ沈み、焼酎が上へと対流し、自然と混ざり合うのです。
3-1.水にもこだわろう
せっかくおいしい焼酎を水割りで飲むなら、割水にもこだわりたいところ。もし可能であれば、軟水のミネラルウォーターを使うのがおすすめです。ミネラルウォーターには軟水と硬水の2種類があり、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量が少ない水が軟水、多い水が硬水に分類されます。
カルシウムとマグネシウムの含有量が多い硬水には独特の香りや風味があるため、焼酎本来の味わいを邪魔してしまう可能性があり、水割りを作るときには向きません。一方の軟水は基本的に無味無臭のため、焼酎の味わいを邪魔せずに引き出してくれるのです。
基本的に、日本のミネラルウォーターはほぼ軟水のため、日本のミネラルウォーターを選んでおけば間違いないでしょう。
3-2.氷を入れる場合は氷にもこだわろう
水割りに氷を入れて飲むときは、氷にもこだわることで、さらにワンランク上の味わいが楽しめるようになります。
氷はコンビニやスーパーなどで販売されている氷を使うのがおすすめです。このような氷は純度の高い水から作られているおり、雑味がなく、焼酎の風味を邪魔することがありません。また、自宅の冷凍庫で作る氷に比べて溶けにくいので、すぐに水割りが薄まらず、ゆっくりと時間をかけて楽しむことができるようになります。
なお、もし自宅で氷を作りたい場合は、水道水から直に氷を作るのではなく、一度沸騰させた水か、軟水のミネラルウォーターから氷を作るのがおすすめです。
3-3.もっとこだわりたい方には「前割り」がおすすめ
「前割り(先割り)」とは、焼酎を飲む前日、あるいは数日前に焼酎と水を割っておき、冷蔵庫で寝かせておくことをいいます。芋焼酎の本場・鹿児島県では伝統的に親しまれている手法です。前割りをした焼酎を燗で飲むのが鹿児島流ですが、そのまま氷を入れたグラスに注ぎ、「前割りの水割」としても楽しむことができます。
前割りをしておくことで、焼酎と水の味がなじみ、まろやかな味わいになります。来客があるときなど、こだわって飲みたいときには特におすすめの飲み方です。
3-4. お好みでレモンを追加しても美味しい
「いつもとちょっと違った味わいが楽しみたい」「より清涼感を出したい」などというときは、焼酎の水割りにレモン汁を絞って入れるのがおすすめ。レモン汁の酸味が、焼酎の甘みや旨みを引き立ててくれるからです。
レモン汁のかわりに、梅干を入れるという飲み方もあります。いずれにしても、焼酎と酸味は相性が良いと言えるでしょう。特に、夏バテなどで食欲がない時などは、適度な酸味が食欲を増進させてくれる効果もあるため、特におすすめの飲み方です。
まとめ
焼酎の水割りについて詳しく解説しました。焼酎の種類を選ばず、体にも優しい水割りは、さまざまなシーンで楽しめる飲み方と言えるでしょう。ぜひこの記事を参考にしていただきながら、作り方にもこだわり、ワンランク上の焼酎の水割りを楽しんでくださいね。