麦焼酎に使われている麦はどんな麦？麦焼酎の原料について解説！

焼酎の原料にはサツマイモや麦、米などがあります。その中でサツマイモの品種はみなさんも聞いたことがあるかとは思いますが、麦焼酎の麦の種類はご存知でしょうか？

麦にも小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦などの種類があります。その中でも焼酎造りにはどの麦が使われているのでしょうか？

今回は麦焼酎に使われている麦の事について詳しく解説していきます。

この記事の目次

1.麦の種類はどれくらいある？

ひとえに「麦」といっても麦には大きく分けて4種類あります。

麦焼酎の原料として使われているのはビールやウイスキーにも使われている大麦です。

小麦はイネ科に属する一年草で、主食とする国がもっとも多く、生産量は食用作物の中で世界第1位です。小麦は醤油や味噌の原料に使われていますが、ほとんどは小麦粉としてパンなどに使用されています。

ビタミンやミネラルなどの栄養が取りたい場合には、粒全体をそのままひいた全粒粉が人気があります。

小麦と同じイネ科の植物。大麦は小麦よりも古く、世界最古の穀物の一種と言われています。1800年ほど前、中国から朝鮮半島を経て日本に伝来し、奈良時代に日本各地で栽培されるようになり広がっていきました。

小麦よりも低温や乾燥に強く、小麦の生産が困難な地域において多く栽培されています。

食物繊維が豊富でグルテンフリーのため、健康食として親しまれています。

ライ麦はイネ科に属する一年草で、たくさんの栄養を含んでおり、身体にとても良いです。

元々ライ麦は小麦の代わりに育てられた穀物で、小麦が育たない土地でも育つため、小麦を育てるのが難しいと言われる北欧の地域でもよく栽培されてきました。今ではライ麦の栽培量は少なくなってきており、小麦よりも高値で取引されています。

ビタミンを豊富に含んでおり、体に必要な栄養素の補給に大きく役立ち、糖質とカロリーも低いためダイエットに向いている特徴があります。

近年オートミールとして人気が高まってきているのが、オート麦です。

日本ではあまり馴染みがなかったですが、ヨーロッパ諸国やアメリカでは広く食されてきました。

オート麦は食物繊維が豊富で身体に良いだけでなく、小麦に含まれるグルテンというタンパク質が含まれていません。そのためグルテンが原因で腸に炎症が起こるセリアック病の方にとって、オーツ麦は安全な穀物とされています。

小麦と大麦の高さは小麦の方が高く、大麦は日本で栽培されているものは90cm以下のものが多いです。名前の通り大麦の方が大きいかというとそうではなく、実は大きさにはあまり変化はありません。

違いはというと、その用途です。パンには必ず小麦が使われ、麦ご飯には必ず大麦が原料になります。小麦は大麦ほど水の吸収率が良くないためご飯には向かず、大麦にはパンをふくらませるためのグルテンが全く入っていないため、パンを作ることが出来ません。

グルテン以外の成分は、小麦も大麦もどちらも似ていますが、小麦に比べて大麦の方が食物繊維が豊富で、ビタミン類は小麦の方が多いです。

大麦は二条大麦と六条大麦の大きく2種類に分けられます。二条大麦は主にお酒に、六条大麦は食用に使われます。

二条大麦は、ビールや焼酎など酒の原料になることが多く、ビール麦とも呼ばれており、ビールの他に麦焼酎の原料にも使われています。

二条大麦は四国・中国・九州など西日本で多く栽培されています。

小花が二条に並んでつくことで二条種に分類されており、粒がとても大きい特徴があります。

大麦は、大麦の結実する穂の数により、小花が六条に並んでつく六条種と二条に並んでつく二条種に分類されます。

日本では一般的に大麦というと六条大麦のことを指し、食用・麦茶などに使用されています。

焼酎の原料に使われるのは二条大麦であり、六条大麦が使われた例はとても少ないです。六条大麦は関東以北で多く栽培されています。

一般的に、二条種は六条種に比べて粒が豊満でとても大きいです。千粒重は六条大麦30～40gですが、二条大麦は40～50gです。

麦焼酎の原料である麦について紹介していきました。

日本では一般的に六条大麦が多いですが、麦焼酎の原料は二条大麦だということが分かりました。

日本人に馴染みの深い穀物である麦を、ぜひ生活に取り入れてみてください。