クセも少なく、価格も手ごろなものが多いことから、多くの人に愛される麦焼酎。芋焼酎と並び、もっとも需要の多い焼酎のひとつとなっています。
この記事では、麦焼酎のおすすめ人気ランキング11選をご紹介します。
この記事の目次
1. 麦焼酎とは
麦焼酎とは、その名の通り麦を原料とした焼酎です。
麦焼酎の原料に使用されるのは、主に「二条大麦」と呼ばれる大麦の一種。明治時代初頭にビールの原料用としてヨーロッパから輸入された品種で、ビールの原料としても使用されています。古来より日本で栽培されていた「六条大麦」という品種に比べ、「二条大麦」はでんぷん含有量が多く、お酒造りに適すると言われています。
麦焼酎の特徴は、パンを焼いた時のような麦の香ばしい風味や、まろやかで軽快な風味。
とはいえ、近年はさまざまな消費者の需要に応える形で、香りが強く、コクのあるタイプの麦焼酎も増えてきています。
2. 麦焼酎の祖、「壱岐焼酎」とは
麦焼酎が日本で最初に造られたのは、長崎県の玄界灘に浮かぶ壱岐島と言われています。江戸時代に壱岐を治めていた平戸藩は、年貢を米で納めさせており、麦は対象外であったため、各家庭で自家製の麦焼酎を造っていました。これが麦焼酎の祖とも言える、現在の「壱岐焼酎」の原型だと考えられています。
1995年に産地呼称焼酎に指定された「壱岐焼酎」の定義は、大麦3分の2、米麹3分の1の原材料比率で、壱岐島の水を使用し、壱岐で醸造、蒸留した焼酎のこと。
年間を通して温暖な気候で、地下には良質な地下水が流れる壱岐島で造られる「壱岐焼酎」は、米麹が醸す柔らかな優しい味わいが特徴です。また、ほのかに麦の香りが漂う上品な風味も、「壱岐焼酎」ならではの持ち味と言えるでしょう。
近年では麹の種類を変えたり、減圧、常圧などさまざまな蒸留方法を試たり、オーク樽で熟成をさせる蔵元も出てきています。こうした試みから、新しい「壱岐焼酎」にもますます期待が高まっています。
3. 麦焼酎の麹の違いも影響する
多くの酒造メーカーでは、「壱岐焼酎」のように米麹が使用されていますが、麦焼酎のなかには大麦に麹菌を培養させた麦麹を使った麦100%の純麦焼酎もあります。
米麹を使うと、柔らかでまるみのある味わいの麦焼酎に仕上がるのに対し、麦麹を使うと、すっきりとした端麗な味わいの麦焼酎に仕上がります。
麹の違いにも目を向けて麦焼酎を選ぶと、より好みに合った1本を選べるようになるでしょう。
4. おすすめの麦焼酎トップ11
次は、おすすめの麦焼酎をランキング形式で1位から10位まで紹介していきます。
4-1. 第1位:百年の孤独 40°【黒木本店】(宮崎県)
明治18年の創業以来、かたくなに焼酎を造り続けてきた黒木本店の傑作麦焼酎、「100年の孤独」。幻の麦焼酎と呼ばれ、プレミアム価格のつくことの多い麦焼酎です。また、天皇陛下のお気に入りの焼酎ということでも知られています。
香ばしい麦やオークの香りに、熟成を感じさせる力強く深い味わいが特徴的。パッケージデザインも洗練されており、知名度も抜群で、プレゼントにもおすすめの逸品です。
やさしい味わいを楽しみたいときは水割り、コクのある味わいを楽しみたいときはお湯割りで飲むのがオススメです。もちろん、時間をかけてストレートやロックでも。
(出典元:amazon.com)
4-2. 第2位:克 樫樽貯蔵無濾過麦 25°【東酒造】(鹿児島県)
「克 樫樽貯蔵無濾過麦」は、鹿児島県にある東酒造の焼酎に人生をかけた巨匠・前村貞夫杜氏が手掛ける自信作です。麦の特性をいかした常圧蒸留酒を、樫樽の新樽と古樽で熟成し、口当たりの柔らかさを重視してブレンド。
樫樽特有の甘くフルーティーな香りと無濾過特有の麦本来の芳香が絶妙なバランスと、ほのかに甘味を感じるまろやかな味わいが楽しめます。
まずはストレートかロックで香りを堪能するのがおすすめです。
(出典元:amazon.com)
4-3. 第3位:極上閻魔 25°【老松酒造】(大分県)
「極上閻魔」は5年前後熟成させた原酒と、25年以上樽熟成した原酒をブレンドした長期熟成酒です。
造り手は大分県日田市の老松酒造。江戸時代の寛政元年(1789年)創業という、実に長い歴史を持つ酒蔵です。
上品な樽の香りに、やわらかく、ふくらみのある味わい、飲み込んだ後に口の中に長く残る心地よい余韻が特徴的。古酒ならではの洗練された風味が楽しめます。
食後酒としてブランデーのようにストレートでじっくりと味わいたい1本です。
(出典元:amazon.com)
4-4. 第4位:由布之郷 25°【小野酒造】(大分県)
「由布之郷」は黒岳の水に恵まれた大分県由布市の裸麦を使い、米麹(黒麹)と常圧蒸留器で造られた麦焼酎です。
手掛けるのは大分県由布市の小野酒造。明治39年に創業した老舗の蔵元です。
ビスケットを思わせる香ばしい麦の香りに、しっかりとしたコクや重厚感のある味わい。飲みごたえも抜群で、さまざまな料理とよく合います。
おすすめの飲み方はお湯割り。お湯割りで飲むことによって、甘く香ばしい香りが一層引き立ちます。
(出典元:mifukuya.com)
4-5. 第5位:大河の一滴 25°【雲海酒造】(宮崎県)
「大河の一滴」は厳選された麦を丁寧に仕込んだこだわりの麦焼酎の原酒を長期間オーク樽で熟成させた麦焼酎です。
造り手は宮崎県宮崎市の雲海酒造。蔵のある土地の自然の恵みを活かし、その土地ならではの味わいを追求しています。
上品なオークの香りと、長期熟成により生まれた旨味とコクが特徴的。ネーミングもロマンチックで、本格的な味わいのため、焼酎好きな方へのプレゼントにもおすすめです。
おすすめの飲み方はオンザロックか水割り。冷やして飲むことで、口いっぱいに旨味広がります。
(出典元:amazon.com)
4-6. 第6位:駒 25°【柳田酒造】(宮崎県)
100年以上もの伝統を持つ柳田酒造の代表銘柄となっている「駒」。東京農業大学醸造学科の名誉教授として多くの杜氏を育てた故・柳田藤治氏の技術指導のもとで誕生した麦焼酎です。
九州産の二条大麦の豊かな風味を引き出すために、じっくりと低温で蒸留し、丁寧に濾過、熟成させています。
ビスケットのような香ばしい香りに、フルーティーな甘い香り、軽快かつまろやかな風味が特徴的。麦焼酎を飲みなれていない方にも飲みやすい味わいで、麦焼酎入門にもピッタリの1本です。
(出典元:amazon.com)
4-7. 第7位:時を越えて 25° 麦 【オガタマ酒造】(鹿児島県)
鹿児島県薩摩川内市のオガタマ酒造が手掛ける「時を越えて」。芋焼酎でも有名な「時を越えて」ですが、麦焼酎の銘柄も有名。地元の豊かな自然が育んだ良質な麦を使用し、柔らかな甘味とキレの良さを感じる麦100%の焼酎です。
麦本来の落ち着いた香りと、熟成感のある深い味わいが特徴的。キレのある喉越しで、飲み飽きも感じさせません。
パッケージデザインも美しく、ネーミングにも深い意味を感じさせるため、プレゼントにもおすすめです。
また、さまざまな料理と相性が良いため、食中酒にもピッタリな1本と言えるでしょう。
(出典元:amazon.com)
4-8. 第8位:壱岐スーパーゴールド 22°【玄海酒造】(長崎県)
「壱岐スーパーゴールド」は壱岐焼酎の造り手として高い知名度を誇る玄海酒造が手掛ける壱岐焼酎です。
同社の主力製品である「むぎ焼酎壱岐」をホワイトオーク樽で貯蔵して熟成。ホワイトオーク樽に由来する美しい琥珀色の色合いに、芳醇で華やかな香り、気品あふれる味わいが特徴です。どことなくウィスキーを思わせる風味も感じられます。
おすすめの飲み方はストレートやオンザロック。味わい深い風味を存分に堪能することができます。
(出典元:amazon.com)
4-9. 第9位:天の刻印 25°【佐藤焼酎製造場】(宮崎県)
宮崎県北部祝子川のたもとに創業し、100年以上の歴史のある佐藤焼酎製造場が手掛ける「天の刻印」。長い歳月のなかで培われた経験と技を活かして原料を厳選し、じっくりと醸して蒸留し、熟成させて造られています。
口に含むと柔らかな甘味とすっきりとした風味が広がります。キレもよく、麦焼酎初心者の方にも飲みやすい味わいです。また、和洋中どの料理にも合わせやすいのも特徴的。
おすすめの飲み方はロックか水割り。すっきりした味わいの中に、麦の風味が際立ちます。
(出典元:amazon.com)
4-10. 第10位:吾空 25°【喜多屋】(福岡県)
「吾空」は江戸時代末期の文政年間に福岡県の八女に創業し、約200年の歴史を持つ喜多屋が手掛ける麦焼酎です。
厳選された大麦と矢部川の伏流水で仕込み、樽で3年以上熟成。長期熟成酒ならではの上品な香りと伸びのある味わい、深いコクが楽しめます。
また、JAL国際線のビジネスクラスで50mlサイズの「吾空」のボトルが提供されたことでも注目を集めました。
「吾空」の持ち味である熟成感をしっかりと味わうなら、ストレートやロックで飲むのがおすすめです。
(出典元:amazon.com)
4-11. 第11位:高千穂 零 25°【高千穂酒造】(宮崎県)
明治35年に宮崎県の高千穂で創業し、焼酎造り一筋で歩んできた高千穂酒造の「高千穂 零」。黒麹100%で仕込んだ原酒を3年以上熟成させ、阿蘇・白川水源の天然水で割り、あえてクセを残した味わいに仕上げています。
甘いビスケットやウェハースなどの焦がした麦のような香ばしい香り、なめらかながらも舌にしっかりと残る骨太な味わい。焼酎通にはたまらない、個性あふれる味わい深い1本です。ラベルのデザインも洗練されているため、焼酎が好きな方へのプレゼントにしても喜ばれるでしょう。
おすすめの飲み方はロックか水割り。もともと風味が豊かな焼酎のため、水で割ってもその風味を存分に楽しめます。
(出典元:amazon.com)
まとめ
麦焼酎の予備知識について解説し、おすすめの麦焼酎をランキング形式で10個紹介しました。試してみたい麦焼酎は見つかりましたでしょうか?
ぜひこの記事を参考にしていただきながら、美味しい麦焼酎とともに、充実したひとときをお過ごしくださいね。